2007年5月20日

島崎利幸・自民高知市議 当選直後に「ざまあみろ」 公認した県連の責任重大 自民党の時代錯誤的体質露呈

島崎議員に抗議文を渡す女性団体のメンバー
柳沢伯夫厚生労働相の「産む機械」発言を擁護し、「社民党党首は機械のさびきった、子供の産めないおばさん連中を引き連れて大臣辞めろと言っている」と発言し、市議会から辞職勧告決議を受けながら、4月の高知市議選で自民党公認で当選した島崎利幸議員が、当選後「辞職勧告など関係ない。ざまあみろ」などとテレビで発言していました。島崎議員のこの発言は女性を平然と機械扱いしたことにまったく無反省であり、人権感覚が欠落した時代錯誤の自民党の体質を露呈。批判の声が再び高まっています。(動画レポートはこちら)

5月10日、県内の女性グループ14団体の代表が高知市議会の各会派、議長、自民党県連に島崎議員に謝罪させるよう申し入れ、島崎議員本人に抗議文を手渡しました。島崎議員は訪れた女性団体代表に対し、事前に連絡がないとクレームをつけるだけで取り合わず、説明や謝罪の言葉はありませんでした。
 
■「全国区」

島崎議員の発言の第一報は2月23日の高知新聞。社民党党首から抗議を受けると「俺も全国区か」と軽口を叩くなどまったく反省する様子はありませんでしたが、全国的に批判が巻き起こり抗議が殺到。3月9日に市議会で辞職勧告を決議されるに至って、一転自民党、市議会関係者、福島瑞穂社民党首に対し謝罪めいたことを口にしていました。

しかし、4月22日に開票された高知市議選で島崎氏は最下位で当選した直後の民放テレビのインタビューに対して、「(辞職勧告決議など)関係ない」、「私を落選させようとした者たちにざまあみろと言いたい」と発言。「謝罪」は有権者を欺くものであったことを自ら明らかにしました。
 島崎氏の当選を訴える自民党機関紙「自由民主」

自民党県連が公認

島崎議員の一連の発言は、本人の人権感覚の欠如と非常識さだけの問題でとどまりません。自民党県連(山本有二会長)は、県民から強い批判を受けて4月9日、島崎議員に「離党勧告」という形だけの「処分」を下しましたが、島崎氏は全く応じず無視。

市議選には自民党公認で出馬し、ポスターには自民党公認の文字が書かれ、島崎氏の当選を訴える「自由民主」号外(自由民主党本部発行)が、市民に配布されています。この号外では山本有二県連会長、中谷元・福井照衆議院議員、田村公平参議院議員が島崎を推薦しています。元木益樹・自民党県連幹事長は、女性団体の抗議に対し、「本人の人間性の問題であり、県連の問題ではない」と回答しています。

しかし「離党勧告」という、党員としてふさわしくないという「処分」を下しておきながら、その一方で自民党候補として公認し、県選出国会議員が当選を訴えたことは、島崎氏個人の問題ではなく、自民党県連の体質そのものが問われている問題であるといえます。

抗議行動に参加した松尾浩子さん(新日本婦人の会県本部委員)は「『謝罪』は完全に選挙目当てで有権者をだましていたことがはっきりした。新聞紙上などで広く県民に対して謝罪すべき。公認した自民党県連の対応も責任は同じ」と話していました。