2007年3月9日

「錆びた機械」 高知市議会が島崎自民党市議への辞職勧告決議可決 自民党市議団は反対、「弁明」も反省見られず

島崎議員の辞職勧告決議を賛成多数で可決(3月9日高知市議会)
柳沢伯夫厚労相の「産む機械」発言を擁護して女性を「さびきった機械」など侮辱した自民党の島崎利幸・高知市議(同党県連総務会副会長)に対して高知市議会は3月9日、「島崎利幸議員に対する辞職勧告決議」を賛成多数で可決しました。採決では自民党市議団の5人(島崎議員は本人の身分問題であるため退席)と公明党の尾崎武志議員が反対しました。

決議案の提案理由を、市民クラブの近藤強議員が説明。島崎議員が弁明を行った後、日本共産党の江口善子議員が決議案に賛成する立場で討論を行いました。

島崎議員が行った「弁明」は、まず「自民党の同志」に迷惑をかけたことを詫びるお粗末な内容。「錆びた機械」扱いされた、全国の女性に対する謝罪や発言撤回する意志は示されないまま、議員辞職だけは拒否をするという、反省の色が全く見られないものでした。

採決では自民党の、今西清、高橋徹、戸田二郎、上田貢太郎、土居ひさしの自民党議員、公明党の尾崎武志議員が討論をせず、市民に理由を明らかにしないまま決議案に反対しました。自民党高知市議団の行動は、離党勧告という自民党県連が下した処分とも矛盾するもので、女性を蔑視する発言内容に無反省な同党の旧態依然とした本質を象徴的に表しているものといえます。公明党の尾崎議員は取材に対し、「本人も反省しているので、辞職をもとめるほどではないという判断だ」と述べました。

島崎議員は「弁明」で、「女性グループへの不穏当な発言に陳謝した」と述べていますが、2月27日に島崎議員と面談し、「あなたたちに票はもらっていない、あなたたちは共産党関係ですか」などと暴言を浴びせた14団体に対しては9日現在、何の陳謝も行われていません。

島崎利幸自民党高知市議
島崎議員の弁明

このたびの「錆びた機械」発言につきましては、自由民主党の同志、また高知市議会及び、関係者に多大のご迷惑、ご心配をおかけしたことに対し、心より陳謝いたします。公の立場にあるものは、たとえ私的な集まりであっても、充分な配慮、慎重な対応をしなければならないことを肝に銘じ、議員活動を続けてまいる所存でございます。なお社民党福島代表及び女性グループに対しましても、不穏当な発言についてはすでに陳謝をいたしました。私は熟慮を重ねた結果、お詫びをする気持ちを率直にお伝えし、微力ながら、自民党市議会議員として職責を全うしたいと考えています。以上で、私の一身上の弁明を終わります。