県議会百条委 笠氏本人口座の入金を調査へ 「事情説明」またもや矛盾
坂本ダム工事の談合と橋本大二郎県知事の「選挙資金疑惑」について調査している「県議会・坂本ダム等に関する調査特別委員会(百条委員会・元木益樹委員長)」は3月4日、全体協議会を開き、町田照代氏の偽証告発にむけてのスケジュールを確認。笠誠一氏が2000万円を振り込んでいた笠氏名義の口座を調査することなど今後の百条委の調査活動を決めました。
協議会では、橋本大二郎後援会長の町田照代氏が1月29日の証人尋問で、笠誠一氏への1億円の金銭提供を「全くない」と事実を偽る証言をしたことに対し、18日の県議会本会議で偽証告発にむけた議決をすることを確認。
笠氏が平成4年3月31日、自ら2000万円を送金していたことが明らかになっている東京産業信用金庫穴守支店の笠氏人の口座に、県内金融機関から送金されている実態を調査することを確認しました。
この日の協議会では笠氏から元木委員長に対して、2000万円の振込みについての「事情説明」という文書が提出されていることが明らかにされました。
この文書は、問題の2000万円の送金は、義兄に借りていた3000万円を返すために自らの交通費などで使った1000万円を差し引いて一時的に自分の口座に送金したという内容。交通費に果たして1000万円もかかるのかという疑問(ホテル佐渡にも宿泊費は一度も払っていない)が残りますし、3000万円を3億円と誤記したり、句読点がひとつもないなどかなりいいかげんに書かれたものです。
仮にこの笠氏の説明が本当とするならば、選挙戦の最中に当面の使途のない予備資金3000万円をプールしていたことになり、「一銭もないので町田氏に借りた」というこれまでの証言と辻褄がまたしても合わないという矛盾が生じます。笠氏の証言は他にも至る所で二転三転していることから、笠氏の口座の調査結果とあわせ、再尋問が重要になっています。
今後の証人尋問の対象者として確認されたのは、大旺建設の関係者、坂本ダム工事に関わった当時の県土木部長、橋本知事の選挙スタッフの高橋次郎氏、笠氏が金を借りたと言われているパチンコ業者など。
この日の協議会では、高知民報2月15日付と同ホームページに掲載した徳島銀行の振込依頼票の写真をめぐって討議がありました(高知民報の見解)。