|
高知市役所を訪問した木村プロデューサー(10月7日) |
高知市が中心商店街の集客のために3億5000万円を投じる「アートアクアリウム展高知」の総合プロデューサー木村英智氏が10月7日、高知市役所を訪れ、岡崎誠也高知市長らと面談。高知展のテーマを「高知・金魚の海」とすることが発表されました。取材に応じた木村氏からは、同展について「現代における江戸の花街」、「花街は革新的な場所」などの発言がありました。
この日は木村氏、(株)アミュージアムパークスの吉武優代表取締社長が高知市観光協会の関係者と共に岡崎市長を訪問。
木村氏から「これまで未実施だった四国、アクア展のトレードマーク、土佐金の高知で開催できることは感無量」という発言があり、「高知・金魚の海」というタイトルと高知展用のポスターが披露されましたが、木村氏が市長に渡した展覧会概要の資料には、@花魁、A大奥、B大政奉還金魚大屏風という作品の紹介が記載されていました。
市長との面談を終え報道陣の取材に答えた木村氏は、女性の売春や人身売買の場であった遊郭をテーマにした展覧会を「公費で実施することに批判がある」という質問に対して、「そうなんですか」と市側から報告を受けていない様子。
高知展でも花街や花魁が登場するのかとの質問には明確な回答はありませんでしたが、木村氏は「アートアクアリウム展は現代の江戸の花街」、「花街は革新的な場所」、「花街や花魁の美しさにインスパイア(影響を受けた)された展覧会」という認識を繰り返しました。
「花街にインスパイアされた展覧会」 木村氏の発言内容
|
木村氏が岡ア市長に手渡した「花魁」などの同展資料 |
■花街や花魁をテーマにする展覧会を公費で実施することに批判がある。
木村 そうなんですか。僕はアートアクアリウム展は現代における江戸の花街だと言っていますが、花街は江戸時代においては一番革新的な場所だった。文化的ないろんな物が一早く取り入れられ、いろんな形で表現され、その後残っていった。花街で文化・芸術が育っていった。(アクア展は)現在における江戸の花街だと言っています。
花街では、花見の時期に早咲きの桜の木を持ってきて花見をして、終わると戻し、それを次の春に持ってきてということをやっていました。そういう中で着物や、宴で盛り上がるシーンにおいて、いろんなものが芸術文化として育ち、爆発していった場所だったという過去の歴史に学びながら考えた時、非常に面白い場所だということでインスパイア(影響を受けた)されました。
■高知展でも花街や花魁が登場するのか。
木村 アートアクアリウム展そのものが花街からインスパイアされています。今回は「高知の花街」というテーマではなく「高知・金魚の海」。(同展が)日本中を回っていく中で最後に高知にたどり着いた。坂本龍馬が海を見ながら世界に出ていこうと思った気持ちと重ね合わせ、僕の初心、成長過程で思ったことを、自分の家紋にまでした金魚(土佐金)が生まれた土地で開催させていただく。自分が先のビジョンを見せていることを、ここに来る方々に共有していただきたいという気持を持っているので、今回のタイトルが「高知・金魚の海」になっています。 (2020年10月12日 高知民報) |