 ２０１８年１月１８日 |
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| 岡﨑高知市長 西敷地プロポーザル非公開を正当化 「民間のアイデア守るため」 市民への情報開示は忌避 | ||
１月１８日、岡﨑誠也高知市長の定例会見における、オーテピア西敷地へ借地権を設定するプロポーザル公募（1月１２日に実施）について、記者との質疑応答の主な内容を紹介します。 ―西敷地のプロポーザルでは、どんな提案があったのか。 岡﨑市長 今回の審査では優先交渉権者を決定した。現在は庁内で決裁がまわっており、私が決裁したら、一定ホームページ上で明らかにすることになっている。ただ段階を踏まえるため、総合的な得点、どういう機能があるかを公表する。今月末までには公表する。 あくまでも優先交渉権者が決定されたものであり、これから事業の確認、資金計画の交渉など詳細な協議に入り、事業の実現性について確認していく作業に入る。それには一定の時間がかかるので、作業の協議が整ってきたら、議会にも報告する予定。協議が整ってきたら事業内容や契約期間、契約金額などを議会に諮る。協議の進捗をみながらということになる。 ―プロポ―ザルのプレゼンを公開するなど、他県のようにもっと透明性を高められたのではないか。これからも同じようにやるのか。 岡﨑市長 いろんな考え方があるが、国土交通省の大臣官房の考え方では、民間企業が提案するデザイン、考え方は民間企業の所有物なので、それをオープンにすることにはならない。国土交通省は年間３０００件くらいの設計などいろんなプロポーザルをやっているが、途中段階で公表されると真似されるおそれがあるので公表していない。選定後に応募者ごとの点数を公表することになっている。 四国の県庁所在地の他の３市も、プロポーザルについては非公開だ。民間事業者の提案の考え方やデザインはあくまでも民間企業のものなので、我々は非公開で臨む方針できた。国土交通省に近い考え方だ。 今後はケースバイケースになる。すべて公開するものでもないし、公開が適当なものについては公開していく。 ―他市では民間事業者のノウハウを流出させないよう気をつけながら、市民に公開している例もある。企業の利益を損ねない程度に概要を示す、どんな人が選んでいるのかを市民に示す努力はできたのではないか。 岡﨑市長 今回は自由度の高い提案で、ゼロからいろんなものをつみ上げることができる。そこにいろんなアイデアが出てくることを期待したが、公開されてしまうと、模倣される恐れがある。今回の非公開はやむをえなかった。最終的に選定されると事業内容や審査員については公表するが、審査の段階での非公開はやむをえない。 ―中心地、市民に大事な土地であることに配慮して、できる限り市民に公開する自治体もあった。公開・非公開を決める段階でそういう事例を知っていたのか。 岡﨑市長 詳細は知らないが承知はしている。中身は知らない。それぞれの自治体の考え方がある。非公開でやるのが我々の判断。民間の自由な発想を広く求めるためにあえて非公開にした。 ―幅広くというが、プレゼンへの応募は２者しかなかった。 岡﨑市長 もともと４者の応募があったが、結果的に２者が辞退した。残念だ。一定競争性は確保されたとは思う。幅広く提案は求めたかったが、辞退という我々も想定していないことがあった。 ―１月末の公表は市民に概要や業者名など内容が分かるものではなく、市民が知る機会がないまま３月議会途中の経済文教委員会に報告するという話だが、せめて議会前に本会議で議員が質問ができ、市民と情報を共有する形は最低限つくるべきではないか。なぜ委員会まで待たなければならないのか。審査も終わっている。早めに出すべきだ。 岡﨑市長 あくまでも今回の選考は優先交渉権者であり、まだ契約すると決まっているわけではない。資金面を含め事業が可能かどうか。収支計画を相手方に確認していく必要があり、その確認作業の協議をしないと今の段階では出せない。 ―３月議会で市長が自ら説明はしないのか。 岡﨑市長 冒頭ではやらない。みなさんの関心も高いので、当然質問は出ると思うが、どこまで答えられるのかはあるが、一定答えられる範囲で答えていく。事業の全体を説明できるようになるかどうかは、協議の進捗次第。協議が終わっていない場合もある。 ―協議が終われば議会前にやるのか。 岡﨑市長 そういうスケジュールではない。協議には時間がかかると思っている。 ―３月議会の冒頭ではやらないのに委員会ではやれるのか。 岡﨑市長 一応スケジュールはそうなっているが、協議はこれからだ。 ―委員会でやらないこともあるのか。 岡﨑市長 協議の中身による。いけるかもしれないし、時間がかかるかもしれない。今の段階で委員会に報告することを確約できない。 ―議会に説明しなければならないので、それまでに済ませると市が決めればいいことだ。 岡﨑市長 精力的に協議はするが、まだ確約はできない。 ―公開されると真似をされるというが、締め切り後にどうやって真似をするのか？ 岡﨑市長 他の場所の別のプレゼンに持っていくことはできる。締め切りに間に合うとか間に合わないではない。 ―そこまで企業に気を使って公有地を貸す必要があるのか。 岡﨑市長 全部を堂々とオープンにしても構わないところだけでやればいいという考え方もあるだろうが、そうなると提案が狭まるということを懸念したので非公開にした。 ―やりようはもっとあったのではないか。残念だ。 岡﨑市長 多くの提案を受けたいので非公開で応募した。そこは考え方の違いだ。 ―応募は２社だ。そこまでして貸す必要はあるのか。 岡﨑市長 結果論だ。 ―取ったところだけしか内容は明らかにされないのか。 岡﨑市長 取れなかった企業名は公表しないが提案した機能は紹介する。 ―「どこそこの業者がとる」とみんな言っている。決まった業者がその通りだったら、「決め打ちではないか」という批判がでてくるが、取れなかった企業の提案内容も公開されないと抗弁できない。企業の名誉のためにも公開したほうがよいのではないか。 岡﨑市長 公平厳正に審査している。 ―１月末の公表では何かわからない。市民への説明は４月くらいということだが、優先交渉権が決まっているのであれば、ある程度の計画は出せるのではないか。最長50年にわたって何かが建つわけで、土地は市民の持ち物であり、市の説明責任はある。固まりきる前に市民の意見を聞く、開かれた議論が必要なのではないか。市民への説明は４月までないのか。 岡﨑市長 今の段階ではない。 ―市民よりも企業を優先しているのではないか。 岡﨑市長 一番大事なのは提案されている事業内容が、実際に実施できるのかどうか。これから優先交渉権者と協議に入っていくので、今の段階では公表できない。不確定な情報を出すわけにはいかない。今回は幅広く提案してもらうためにあえて非公開の判断をしたが、今後同じやり方でやるかどうかは別だ。 ―優先交渉権者との交渉が不調になった場合、他の１者と交渉するのか。 松村和明商工観光部長 次点候補は選定していないので白紙になる。 岡﨑市長 次点の考え方は取っていない。 ―次点は最初から選ばない方針だったのか。 松村部長 選定されなかった。 ―点が低かったので選定されなかったのか。 岡﨑市長 まだ細かいことはいえない。 中沢慎一副市長 次点を選定する予定だったが、選定されていないということで理解してほしい。（２０１８年１月１８日 高知民報） |
