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野党統一候補として安倍政治を転換させる決意を語る大西さん(??、徳島市) |
今夏の参議院選挙高知・徳島選挙区の野党統一候補に無所属の弁護士・大西聡さん(52)が3月9日、正式決定し、大西さんと高知・徳島の市民団体が「戦争法廃止を最優先課題に掲げ、いかなる妥協も許さない」とする合意確認書に調印。民主・共産・社民らの両県の政党代表も「この合意を高く評価し、大西氏の当選に全力を尽くす」という内容の協定文を結びました。
徳島市内でおこなわれた調印式では、梶原守光・高知憲法アクション代表委員が「画期的な合意ができた。この選挙は何としても勝ち抜かなければならない」、横山良・オール徳島代表は「野党がバラバラの選挙では私たちには絶望しかなかったが、これで希望がわいてきた」とあいさつ。
大西さんは「この参院選で流れを止めなければ後戻りできなくなる危機感が共有され、この日を迎えることができました。国民が主役の政治、憲法に基づく政治を取り戻し、徳島・高知両県民の願いを背負い国会へ押し上げてほしい。ようやく相手候補が見えてきた。命がけで頑張りたい」と抱負を語りました。
選挙区候補を辞退し比例区にまわる決断をした三ヶ尻亮子さんも会見に出席。「国会への切符は大西さんに託す。これまで私に寄せられた支援の分まで大西さんを国会に送るため全力をあげます」と述べ、大西さんに花束を贈りました。
■当選後は無所属会派へ
調印式終了後の記者会見で大西さんは、戦争法廃止、立憲主義回復とともに国政に臨む基本姿勢として、格差是正、誰もが働き安心して暮らしていける社会実現、TPP反対などをあげ、当選後の所属会派については「志を同じくする無所属議員と作った会派に入ることになる。政党の会派に入るつもりはない」と述べました。
野党統一候補が実現する瞬間を一目見ようと会場に来ていた「安保関連法に反対するママの会徳島」メンバーの主婦・堀川利恵さん(35歳、徳島市)は、「母親して子どもを戦場に送ることにつながる戦争法をなくしてくれることを大西さんに期待したい」と話しました。
大西聡(おおにし・そう) 1963年、徳島県美馬市脇町生まれ、52歳。中央大法卒。困っている人を助ける弁護士になろうと8度目の挑戦、30歳で司法試験合格。03年に独立して脇町に事務所設立。同町に法律事務所ができるのは23年ぶりで話題に。12年からは徳島市内にも事務所を開設。13年に徳島弁護士会会長。
吉野川第十堰訴訟、鳴門教育大セクハラ訴訟、トンネルじん肺訴訟などを弁護。「9条の会徳島」呼びかけ人、弁護士9条の会代表世話人などを務める。
趣味はスポーツと読書。学生時代はバレーボール部に所属、少林寺拳法初段。家族は妻と子ども4人、犬2匹。座右の銘 為せば成る。クールヘッド・ウォームハート。
共産・三ヶ尻さん比例に 国会行きの切符は大西さんに託す
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大西さんに花束を贈る三ヶ尻さん(??、徳島市) |
参議院選挙徳島・高知選挙区に日本共産党公認候補として出馬表明していた三ヶ尻亮子さん(47)が同選挙区への立候補を辞退し、比例代表選挙へと転進することを3月8日に表明。野党共同候補が徳島県から無所属で立候補表明している弁護士の大西聡さんに一本化されたことを受けて、三ヶ尻さんは9日に徳島市で開かれた記者会見で以下のような発言をしました。
三ヶ尻 昨年10月21日に高知・徳島選挙区に立候補表明してから4カ月余り。両県のすべての自治体で支援をお願いしてきました。
今の安倍政権では地方の暮らしが切り捨てられている、憲法まで破壊するような暴走、独裁政治を許してはならないという強い思いで活動してきました。
たくさんのみなさんからの期待を感じながらの活動でしたが、待望の野党共闘が実現して、今日の日を迎えられたことをとてもうれしく思っています。
私にいただいたみなさんの支援は、必ず選挙区では大西聡さんにきちんと引き継ぎ、必ず国会に行っていただかなくてはならない。国会行きの切符は大西聡さんに託して私も頑張ります。
昨日、私は選挙区の候補を下りることとあわせて、これからは比例代表候補として活動していくことを発表させてもらっています。初めて高知県・徳島県の合区となった選挙区はとても広く、この両県民の思いをきちんと国会に届ける大きな使命がある。選挙区候補としては下りることになりますが、比例代表候補として高知県民のみなさんの声を国会に届け、選挙区では必ず大西聡さんを国会に送り届ける役割を果たしていきたい。(2016年3月20日 高知民報) |