2016年3月13日

桂浜「道の駅構想」の怪 O順番が逆 住民アンケート
 
住民アンケートの予算を説明する岡ア市長(2月29日)
高知市の平成28年度予算の「新規事業」として、「官民連携基盤整備調査事業」と称する住民アンケート予算300万円が計上されている。

成果目標は「道の駅整備に関して、地域住民の思いやニーズを把握するとともに、多くの意見をいただく」。岡ア誠也市長は記者会見で「地域住民が、どういうものを希望しているのか、どういうニーズがあるのか直接アンケートをとり、事業のこれからの方向性を絞り込んでいきたい」と述べたが、市側が勝手に「道の駅」で突っ走り、後から住民ニーズを調査するというのでは話があべこべである。

そもそも、この事業を担当する都市建設部は、現在進行形で3月末に報告が出る国交省の補助金を使い実施している調査の結果を待って「道の駅」の可否を判断すると繰り返してきた。その報告が出る前から「全然だめという結果が出てくる想定はしてない(市長)」と、いつのまにか、やることを前提にした話にすり替わっている。

都市計画課に確認すると、@3月末の結果の内容を吟味した上で質問項目を考える、A集約作業は外注する、B期限は特に定めていないなどと答えたので、「それならば慌てずとも6月議会で補正予算を組めばよい」と問いかけたが、説得力ある回答はなかった。
 
予備期間

桂浜「道の駅構想」対象地の大半の土地を所有する株式会社和住工業などを経営する横矢忠志氏は、現在のゴルフ練習場周辺の土地を太陽光発電事業のためにNTT関連企業に賃貸する計画を持っており、市が「道の駅」に使うのであれば買収判断のリミットは2月末で、それまでに回答がなければ、賃貸を進めるとしていた。

3月2日に横矢氏に確認したところ「予備期間があるようで6月まで猶予がある」と変化。「当社として土地を使う計画があるところに、後から話を持ってきたのは高知市だ。できるなら協力したくないという思いは変わらない」とコメントした。(つづく)(2016年3月13日 高知民報)