2016年2月14日

桂浜「道の駅構想」の怪 L防災道路の幅員は県道並み
 
市民グループが提出した公開質問状への回答書
桂浜「道の駅構想」の不可解さは、市民に徐々に浸透してきており、昨年12月24日には市民グループが岡ア誠也・高知市長宛に公開質問状を提出。その回答が1月26日に出された。

高知市側の回答は、これまでの取材や議会答弁で執行部が回答してきた範囲のものではあるが、いくつか注目される点があるので紹介する。

(全国の事例)
 道路がない高台に道の駅を設置し、アクセス道を別に整備した実例はあるのか。

 全国では1000を超える道の駅が登録されている。すべての道の駅を調査しているわけではないが、現時点でこのような事例は把握していない。

※全国に1000以上もある道の駅で、道を後付けする突拍子もない事例はないことを高知市自身が認めている。すべてを調査していないと言うが、事例があれば最大限強調するはずで、その可能性は低い。

(防災道路について)

「道の駅」が不可能な場合も「防災道路」は単独で工事するのか。

 緊急避難後の長期的な避難を要する場合の対策として、尾根伝いに桂浜荘まで避難できる避難路の建設は今後の検討課題のひとつ。

「防災道路」の始点と終点、規模、事業費は。

 基点はゴルフガーデンクレッセント入り口、終点は浦戸大橋料金所跡付近。規模は接続する県道程度を想定している。概算事業費は調査・検討中。

※「防災道路」単独整備の可能性に言及しているが、緊急避難時の避難用なら、想定されるのは徒歩であり、幅員の小さい小道をつければ事足り、後述する大規模な道路は不要になる。「接続する県道」とは浦戸大橋から桂浜方面、さらには長浜方面へ抜ける県14号線、通称「花海道」のことで、2車線の立派な歩道がつく幹線道路である。高知市は「構想」の可否については調査中であるとしながら、「防災道路」についてはやけに具体的な計画を既に持っており、その内実は避難用ではなく、観光道路であることを自ら語っている。(つづく)(2016年2月14日 高知民報)