2016年2月7日

桂浜「道の駅構想」の怪 K「道の駅」ヤマ場近づく
 
調査地には和住工業関連会社のゴルフ場がある
桂浜「道の駅構想」が現実のものになるかどうかを決める「官民連携基盤整備調査(高知市都市建設部が1200万円を投じてパシフィックコンサルタンツ株式会社高知営業所に発注)の報告書が完成する期限は3月25日となっている。

この調査は、株式会社和住工業と関連会社らが所有している高知市浦戸の山を中心とする約30fの土地の活用策を考えるもの。具体的にはゴルフ場跡地に、@民間事業者による農水産物の加工、直販施設の設置、Aこれらと一体的な効果が得られるよう道の駅、アクセス道路等の整備計画、B運営手法をシミュレーションなどにより検討するものとされている。

同都市建設部に「報告書の完成はいつか」と1月下旬に質問したところ、「3月末。それを受けての検討は次年度になるだろう」との回答があった。

一方で、地権者である和住工業の横矢忠志代表取締役は、この土地を太陽光発電用にNTT関連会社に賃貸する期限が2月であり、太陽光発電の手続きを進めていくと取材に述べている。その理由としては「@高知市の活用策の可否が決まる来年4月移行まで待てない、A土地を賃貸することで財産管理計画が成り立っており、鑑定価格で高知市に売却してもメリットがないのでできるなら(道の駅には)協力したくない」と述べている。

地権者自体が「道の駅構想」に消極的で別の活用の方向を進めていこうとする中で、高知市はこれまでやってきたことが、「独り芝居」にもなりかねない状況になっている。この調査を発注した都市計画課は「3月末の調査結果を待っている。何も言うことはない」。

太陽光発電計画をすすめるという横矢氏の発言はポーズの可能性も否定できず、監視の眼を緩めることがあってはならないが、この土地が「構想」にまったく利用できないとなれば、1200万円もかけて実施した調査がすべて無駄になることになり、これ自体が大問題になるだろう。桂浜「道の駅構想」は、まもなく山場を迎えることになる。(つづく)(2016年2月7日 高知民報)