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突破を試みる労働者に警官が催涙剤を浴びせていた |
5月1日夕、鍾路タワー近くでも政府庁舎方面に進もうとする労働者とそれを阻止する戦闘警察との攻防が続いていた。
こちらは警察車両の隙間に配置されている戦闘警官の「壁」を正面突破する作戦だ。
労働者は、スクラムを組み警官隊を押しまくる。人数で劣る警官側は押され気味だが、さかんに液体を労働者の顔めがけてかけている。催涙スプレー(唐辛子=カプサイシンが主成分)である。
最前列の労働者は液体をまともに浴び、目を開けていられない。咳き込み顔をしかめる労働者に、仲間が「ムル!ムル!」(水)と叫びながらミネラル・ウォーターで目を洗っていた。後方からケース入りのペットボトルがどんどん運ばれてくる。
最前線で撮影をしていると、後ろから押されて前へ前へとせり出してしまうのだが、催涙スプレーを浴びては大変なことになる。よくみると周囲の現地カメラマンにはゴーグルをしている者もいる。
もみ合いに巻き込まれて拘束されると、日韓問題にもなりかねず、巻き込まれないよう神経を使った。(写真と文=中田宏)(2015年11月22日 高知民報) |