2015年11月1日

「コリア通信 ソウルの労働者」 Pあどけない戦闘警察
 
「キョンジャル(警察)」と書かれた盾で労働者を封鎖する戦闘警察

5月1日夕のソウル。民主労総中央メーデーのデモ終了後、参加者の多くは政府機関がある光化門方面に流れていこうとするが、ソウル警察が大量の警察車両と戦闘警察(日本の機動隊に相当)を動員して徹底的に道路を封鎖。政府機関方面にデモ隊が流れていかないよう徹底的にブロックした。

文字通り人っ子一人通れないほど警察車両をピッタリ接近させて駐め道路を完全に封鎖。塞ぎきれない箇所は黒いヘルメットと樹脂製楯を装備した、おびただしい警官を隙間なく配置した。

カメラを手に労働者をかき分けて最前線に行ってみる。対峙する戦闘警官のフェイスガードからのぞく素顔は意外なほどあどけなく、デモ隊の抗議におどおどする様子が伝わってくる。

それもそのはずで、戦闘警官の多くは徴兵の代替措置として警察に配属された20歳前後の青年である。労働者たちは警察側に激しく憤り、「どうして市民が道路を歩くことができないのか」と猛烈に抗議する。肉弾戦が始まるのは日常茶飯事だ。(写真と文=中田宏)(2015年11月1日 高知民報)