2015年6月28日

戦争法案 「判例的拘束のため個別議論を」 尾ア高知県知事
 
会見に臨む尾ア県知事
尾ア正直県知事が6月19日の記者会見で、国会で審議中の安保法案=戦争法案について触れた発言の要旨を紹介します。

記者 高知市で開かれた憲法調査会の公聴会で6人の参考人の中でただ1人、政府を支持する発言をしてスタンスが際だち批判が出ている。発言の真意は。

尾ア県知事 従前から県議会での質問に対して答えてきた考え方を述べた。むしろ今まで議会で答弁してきた内容と違うことを答えたら、そちらのほうがおかしな話だ。従前からの考え方を、質問されたので答えたということだ。

記者 ホルムズ海峡は知事のいう憲法で許される範囲に入るのか。

尾ア県知事 個別の事例の即した個別の議論が必要になる。ホルムズ海峡だから十把一絡げに全部ダメとか、全部いいということにはならない。大事なことは急迫不正性があるか、他に手段がないか、必要最小限かということだ。

ホルムズ海峡だって急迫不正で他に手段がなく、必要最小限ということがあるかもしれない。逆に近い所でも、急迫不正でもなければ、他に手段もあって最小限度を超えているということもあるかもしれない。

本当に憲法9条の精神を満たしたものになっているのかどうかを、後々の判例的拘束をもたらすためにも、個別事例に即した議論をすすめてほしい。限界はあるかもしれないが、できる限り具体例に則した議論をしてもらいたい。(2015年6月28日 高知民報)