 ２０１５年６月２８日 |
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| 島「連載 尾﨑県政の２期８年」⑨ 核処分場「受け入れる余地ない」 |
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尾﨑県政の１期目、知事に就任した直後は、まだこの余韻が残っていた。同年１２月１２日、初の県議会で日本共産党の田頭文吾郎議員の質問に答え尾﨑は核処分場について以下のように答弁した。 「放射性廃棄物処分場問題は避けて通ることのできない国民的課題。ただ安全性については様々な議論があり、まず国が充分国民に説明する義務がある。こうした施設の受け入れは住民の判断が大切だが、私としては環境立県や滞在型・体験型観光の推進という考えから、風評被害が懸念される中、処分場の誘致については否定的な考えを持っている。きびしい市町村の財政状況を背景に、多額の交付金で住民の意思形成に影響を与える手法には疑問を感じる。風評被害が懸念される限りにおいて私は否定的だ」 誘致にむけて動いていた自民党国会議員の手前もあってか、「反対」とは言わないものの、実質的に誘致は許さないという態度を明らかにした。 何より、尾﨑が最も力を入れる産業振興の核である県産品の販路拡大戦略に、核処分場は逆行し、根本から台無しにするものでしかない。 あれから７年。福島の事故もあり、高知県に核処分場を作るなどということは荒唐無稽、ありえない話だが、国は既に破綻している「再処理」と「高速増殖炉」を前提にした核燃料サイクルへの固執を続け、原子力発電環境整備機構（ＮＵＭＯ）が各地でシンポジウムを開くなど、再び策動が強まっている。その矢先に、ツイッターに「尾﨑知事は知事選後、核処分場を受け入れるつもりだ」という書き込みが広がった。 ６月１９日の記者会見で尾﨑は、この書き込みに対する質問に語気を強めた。「まったくの事実無根。ありえない話だ。明確に否定させていただく。本県は南海トラフ地震対策という大変な問題を抱えている。津波にどう立ち向かうかという大問題を抱え、みんな必死になって取り組んでいる。人の命に関わる問題を抱えて必死に取り組んでいる県にそういう余裕があるのか。私は否定的だ。施設の安全性、人命にかかわる余力という点においても、受け入れる余地はない」（Ｎ）（２０１５年６月２８日 高知民報） |
