2015年3月29日

低空飛行意見書 全会一致 共産バカロレア削除求める 2月県議会閉会
 
低空飛行中止を求める意見書は全会一致で可決された(3月19日)
2015年度一般会計予算などを審議した高知県議会2月定例会が3月19日に閉会し、中山間・少子化対策推進、南海トラフ地震対策、産業振興、健康づくりなどをはじめとする2015年度一般会計度予算4584億円など全議案を可決しました。日本共産党県議団は、学力テストと高知西高への国際バカロレア認定コース設置のための県立中学設置関連予算削除を求める修正案を提出しました。

修正案の提案理由説明には塚地佐智議員(共産)が立ち、森田英二議員(自民)が反対討論。塚地議員は「子どもを過度な競争に追い込む学テ体制から脱却すべき。国際バカロレアについて県民と現場教員の理解は未消化であり拙速だ」と指摘し、採決で修正案は共産、県民クラブの賛成少数で否決され、予算原案が全会一致で可決されました。

条例案では、教育委員会新制度に関連する一連の改定案、信号無視や携帯電話を使用しながらの運転など自転車の「危険運転」に交通違反切符を交付し講習を義務化する改定案には共産だけが反対しました。

意見書議案では共産提出「米軍機の低空飛行訓練の中止を求める意見書」、県民ク、共産、公明、県政会、南風提出「いわゆるヘイトスピーチに反対し根絶を求める意見書」、自民・共産提出「JAグループの自己改革を尊重した農協改革を求める意見書」が全会一致で採択。

自民提出「撤退」の字句を含まない「TPP交渉における国会決議の遵守を求める意見書」が賛成多数で採択(※1)、共産提出「TPP交渉からの撤退を求める意見書」は賛成少数(※2)で不採択になりました。

討論に立った岡本和也議員(共産)は「本議会は過去3回撤退を求める意見書を採択してきた。ここに及んで撤退の字句のない意見書を上げることは、政府に妥協してもよいという誤ったメッセージを与える」と主張しました。

共産提出「企業団体献金禁止と政党助成金廃止を求める意見書」は吉良富彦議員(共産)が賛成討論し、同党5人のみの賛成少数で否決。共産・県政会・県民ク提出「年金積立金の専ら被保険者の利益のための安全かつ確実な運用に関する意見書」は坂本茂雄議員(県民ク)が賛成討論し、賛成少数(※3)で否決されました。

※1 賛成=自民、公明、南風、みどり、反対=共産、県民ク、県政会。
※2 賛成=共産、県政会、県民ク、反対=自民、公明、南風、みどり。
※3 賛成=共産、県政会、県民ク、南風、みどり、反対=自民、公明。 (2015年3月29日 高知民報)