2014年3月23日

「中学校給食試算している」 松原高知市教育長
19校中6校(介良、大津、城東、行川、鏡、土佐山)のみの実施で84%の生徒に給食が提供されていない高知市立中学校での全校給食実施が急がれている問題について、3月12日の高知市議会本会議で松原和廣教育長は、「実施するとした場合の経費を試算している」と全校の給食実施にむけた前向きの検討が始まっているともとれる答弁をしました。下本文雄議員(共産)の質問に答えたもの。

この背景には「平和と生活を守る高知市民の会」が取り組んだ署名提出や、地元紙への読者の投稿などによる市民の声の急速な高まりがあり、これまでのように「やらない」というだけでは通用しなくなってきていることの現れ。市幹部からも「これ以上、やらないとは言えなくなってきた」という声が聞かれます。

松原教育長は質問後、取材に答え「小学校との親子方式、ブロックごとのセンター方式で試算している」とコメントしました。


下本議員 給食実施率本県最下位という地元紙報道に大きなショックが広がり、中学校給食を求める市民団体の訴えに反響が広がっている。これまでの議会答弁では、学校耐震化を優先するとして、直ちに実施に至らないとしてきましたが、ここにきて耐震化の目処がついてきたこと、財政も改善が進んだできた今、具体的に検討する時期に来ているのではないか。

松原教育長 災害時に避難場所になる学校耐震化工事を最優先に取り組み、26年から28年度の3カ年で55棟の耐震化を計画しており、中学校給食を、今すぐ直ちに開始する状況にはない。

しかしながら、中学校の現場において昼食の取り方に課題のある生徒もおり、その対策が必要だと認識している。そこで、教育委員会事務局では、中学校給食を実施するとした場合の必要経費を試算している。解決しなければならない課題も多いので、今後整理して参りたい。

下本議員 前向きと考えていいのか。

松原教育長 前向きと言うよりも、通常の情報収集と捉えてもらったほうがよい。(2014年3月23日 高知民報)