2014年3月16日

中学校給食給を早く 署名1153人分提出 高知市
 
中学校給食実現を求める訴えには強い反応が寄せられた
「中学校の給食って当たり前じゃないの?」―。19校中6校(介良、大津、城東、行川、鏡、土佐山)のみの実施で84%の生徒に給食が提供されていない高知市立中学校での全校給食を求める市民の声が急速に高まっています。

3月4日、高知市大橋通で「平和と生活を守る高知市民の会」(山本正博代表)が取り組んだ署名行動では、「学校給食法には義務教育では給食実施に努めなければならないとされているにもかかわらず、高知市の中学生の16%しか給食がない。四国の県庁所在地でないのは高知市だけ、県内で実施計画すらないのは高知市と須崎市だけだ。当たり前の水準に早くしてほしい。保護者アンケートでも9割が要望しており、この声に応えるべきだ」と訴えました。

これには多くの市民が足を止めて「頑張ってください」という激励とともに、「毎日弁当を作るのが本当に大変だった。早く実施してあげて(子育てを終えた女性)」などという声が口々に寄せられました。

5日、「市民の会」は中学校給食実現を求める署名1153人分を中嶋重光副市長と依岡雅文教育次長に提出しました。署名提出にあたり山本代表は「子どもの貧困の進行で、昼食を食べられない中学生がいる。中学校給食を実施していなかった他市でも計画が進み残るのは高知市だけという状況だ。早期実施を検討してほしい」と要請。

中嶋副市長は「中学校給食を求める声があることは認識しているが、市教委にもやるべき課題がたくさんあり、優先順位もあるのでこの署名も優先順位の判断材料にする」と回答しました。「市民の会」側は岡崎誠也市長、松原和広教育長署名を手渡すことを求めましたが出てきませんでした。 

解説 高知市はこれまで、中学校給食の必要性は認めながらも、学校耐震化があるからできないという言い訳をしてきたが、2015年度までに耐震化も一定の目処が立ち、岡崎市長自ら「財政再建は完了した」と明言する中、他都市より著しく遅れている中学校給食実施を後景に追いやる理由付けがもはやできないところまで追い込まれている。(N)(2014年3月16日 高知民報)