南中高廃校に批判 県議会総務委 白紙撤回求める声も
 
2月6日の県議会総務委員会
高知県議会総務委員会(梶原大介委員長)は2月6日、「県立高等学校再編振興計画」を具体化した「前期実施計画(案)」検討案で高知南中・高の実質廃校と西高校への県立中学併設、須崎高・須崎工業高校統合などの案が示されたことについての報告を県教育委員会から受けましたが、委員からは唐突な計画に批判が相次ぎました。

質疑の主な内容は以下。

桑名龍吾委員(自民) 南と西の統合というが、単なる南の廃止としかとらえられない。

坂本茂雄委員(県民クラブ) 唐突な校名をあげた公表に、生徒や保護者は学校がなくなると不安になっている。なぜこの時期の公表か。津波対策ということであれば移転存続の選択はないのか。生徒がツイッターでよびかけた反対署名が1日で1000人を超えている。バカロレア構想にニーズがあるのか。南にはバカロレアの犠牲にされるのではないかという受け止めもある。計画は白紙撤回すべきだ。

米田稔委員(日本共産党) 高知市内校は統廃合しなくても10年後も適正規模をクリアしている。南の閉校ありきだ。バカロレア認定は公立学校にふさわしいのか。今やっているのは全部私学で雲をつかむような話で、慎重な検討が必要だ。

岡本和也委員(日本共産党) 中高一貫教育についての県教委としての総括が見えてこない。

中沢卓史・県教育長 意思形成の過程をオープンにして議論しているため校名が報道された。学校でも統廃合は非常に辛い選択だ。残してほしいという意見はもっともだが、県全体の最適を考えた時には統廃合は避けて通れない。統合案の白紙撤回は考えていない。先送りでは責任を果たせない。

小野広明・高等学校課企画監 今春入学する生徒は卒業までこれまで通り学ぶことが可能であり、今回の時期の発表になった。

藤中雄輔・高等学校課長 日本全体としてグローバルな人材育成が必要で文科省も施策を打っている。高知県でも育成する必要があり、高知だからできないではいけない。通常の高校教育とは内容が異なるが十分な説明をしていくことで一定のニーズは出てくる。バカロレアの理念と高知県がめざすキャリア教育は一致する。バカロレアだけでなく西高全体でグローバル人材育成に取り組む。パイロット校として高知県の英語教育を牽引するように位置づける。

米田委員 今の段階から白紙撤回を考えないではなく、もっと県民の意見を聞く姿勢が必要だ。県民の意見を封殺するようなやり方はだめだ。  

中沢教育長 事務局としては責任を持ち良い案を出した。様々な意見を聞きながら、最終決定は.意思決定機関でする。(2014年2月16日 高知民報)