近くて遠い隣国 韓国からのレポートL「民主党と大統領選介入事件」

 
テント奥に座る民主党幹部
8月9日に、ソウル市庁前で開かれていた民主党のイベントに遭遇した。翌10日にこの場所で開かれた2012年大統領選への国家情報院介入を指弾する大集会のプレイベントのような取り組みだったようだ。

ひと目見て分かったのは、その資金の豊富さ。宣伝物のデザインは洗練され、白と緑を基調にした色使いで「労働組合臭さ」は皆無。ちょうど日本の民主党と同じような立ち位置である雰囲気が漂ってきた。

テント奥では国会議員と思われる高価そうな服装で金バッジを着けた幹部が居座り、参加者にはひっきりなしに飲み物や果物が振る舞われていた。

韓国では最左派の統合進歩党という少数政党が存在し、労働者の立場から革新的な主張をしているのだが11月5日、朴政権は同党を北朝鮮に通じる違憲政党であるとして解散請求を憲法裁判所に提出。それに先んじる9月には李石基・同党国会議員を内乱陰謀罪で逮捕するなど、進歩革新勢力への弾圧を強めているが、民主党は動揺的な態度をとっている。(写真と文・中田宏) (2013年11月17日 高知民報)