近くて遠い隣国 韓国からのレポートI「ハングルの父 世宗大王」

 
ハングルの父、世宗大王像、後方に景福宮が見える
ソウル市庁方面から景福宮前門・光化門へ、片側6車線の世宗大路が続いている。周辺は政府関連機関やマスメディアのビルが目立つ。

世宗大路の中央分離帯には、公園としてのスペースが1キロメートルほども設けられ、市民の憩いの場になっていた。

世宗大路に限らず、ソウルの都市計画には、強い意思が感じられる。

ここには秀吉の朝鮮出兵を撃退した英雄・李舜臣とともに、巨大な世宗大王像が鎮座していた。世宗は李氏朝鮮の第4代国王、ハングル文字を制定したことで知られる。

猛暑の世宗大路を歩きながら、朝鮮出兵時に土佐に連れてこられた朝鮮国女の墓(幡多郡旧大方町上川口)のこと、同町の植野末丸さん夫妻が出版した「むくげの花の少女」という絵本を思い出していた。

この日の世宗大路には何かのイベントなのだろう。たくさんのピンク色のムクゲの花が飾られていた。(写真と文・中田宏) (2013年10月27日 高知民報)