近くて遠い隣国 韓国からのレポート@「日本大使館前の少女像」

 
少女像は警官に警備されていた(8月7日、ソウル日本大使館)
右傾化する安倍政権、橋下徹・大阪市長の「慰安婦」発言、ヘイトスピーチなどで冷え切った日韓関係の中、韓国の今をレポートします。

8月7日、ソウル市中学洞に建つ日本大使館前に建立された慰安婦少女像を訪ねた。

日本大使館なら、当然「日の丸」が立っているだろうと思い、ここだと思われる場所を何度も行き来したが分からない。

ようやく行きついたのが韓国警官が何人も前に立つ赤レンガ風の建物で、これが日本大使館だった。「日の丸」も看板もないので分からなかった。

日本大使館前の二車線の道路をはさんだ歩道上にブロンズの慰安婦少女像はあった。裸足の像の脇には靴や傘、花束が置かれ、近くで警官が像を警備していた。

少女像の写真を撮っていても何も言わなかった警官が、日本大使館にカメラをむけると「ノーピクチャー」と制止した。少女像は、ただじっと日本大使館を見つめていた。(写真と文、中田宏) (2013年8月25日 高知民報)