2012年12月16日

山本有二氏(自民) 核燃料サイクル固執 今なお原子燃料政策研究会理事に

原子力発電所から出る使用済み燃料を「再処理」してプルトニウムを取り出す「核燃料サイクル」を推進し、高レベル放射性廃棄物最終処分場(※)建設をすすめることを目的にする社団法人・原子燃料政策研究会(西澤潤一会長、東京都千代田区麹町、略称CNFC)の理事を山本有二・前衆議院議員(自民党)は現在も務めており、核燃料サイクルに固執し続けています。

CNFCが発足した1992年の直後から山本氏と中谷元・前衆議院議員(自民党)は、津島雄二、江渡聡徳、大島理森、田名部匡省氏ら六カ所再処理工場を抱える青森県選出の自民党現職・元職衆参議員、大畠章宏氏(民主党前衆議院議員、日立労組出身)らと共に理事に名を連ねていましたが、中谷氏は今年6月の理事会で自ら申し出て理事を外れています。「ちょっとドタバタしているということで、特に理由はなかった」(同研究会事務局)。

2000年代、山本氏の地元である衆院高知3区では、大月町、旧佐賀町、津野町などで次々と核燃料施設、高レベル放射性廃棄物最終処分場を誘致する動きが活発化しましたが、背後には山本氏の影がありました。

国民の大多数が原発ゼロを求めている中で、危険極まりない「再処理」で核兵器の原料のプルトニウムを作り、数万年にわたって強い放射能を出し続ける廃棄物を出すという、既に破綻が明白な「核燃料サイクル」に今なお固執し続ける山本氏の姿勢は突出しています。

※「再処理」は、原発から出る使用済み核燃料からプルトニウムを取り出すこと。残った高レベル放射性廃液を30年から50年かけて冷却し、ガラスで固めて深さ300メートル以上の地中に埋める。施設建設に10年、廃棄物の埋設に50年かかる。(2012年12月16日 高知民報)