2012年9月9日

またPTAが空調移転費310万円を負担 高知追手前高校 本館耐震工事

 
今年度耐震工事が実施される高知追手前高校本館
和歌山県をはじめとする全国の公立高校で、PTA会費や保護者負担金を、本来公費で負担すべき校舎修繕や植木の枝切りの費用に充当するなど不適切な「流用」が問題化する中、県教育委員会が発注する県立高知追手前高校本館の耐震工事
にともなって発生する同校PTAが設置した空調機器の一時移転費用310万円を、PTA側が負担しなければならない事態が進行しています。

同校では昨年度も新館耐震工事にともない、PTA設置の空調機器一時移転が必要とされ、PTA側が210万円を負担しています。

県立学校における保護者負担金の「流用」について中沢卓史・県教育長は「課題意識は持っている。使途の基準を示す文科省のガイドラインを待ち、県
教委として公費でみるべきものは、きちんとみるようにしていく」と現状を改善していく方向性を示していますが、一方で高知追手前高校の空調の一時移転費用については、「一校だけの問題ではないので簡単にはいかない」と前例踏襲のコメント。

県教委関係者からは「県教委の都合のよる工事で、PTAが500万円以上も負担するのはおかしいのではないか」という声も聞かれます。(2012年9月9日高知民報)