2011年4月10日

必ずくる南海地震 対策強め減災めざす学習会

地盤液状化の理論を説明する谷内さん
東日本大震災の被害を直視し、きたるべき南海地震への対策強化の重要性を勉強する学習会が3月30日に高知城ホールで開かれ、高校地学教員で防災士の谷内康浩さんが講演。遠くない時期に高知県に必ず来る南海地震への備え、津波から逃げる防災教育の重要性を強く訴えました。震災を考える会の主催。

谷内さんは県立高知東高校で防災教育を担当してきた経験を紹介しながら、「南海地震は30年後ではなく、明日来てもおかしくない。東日本大震災と比べて震源が近いため揺れが大きく、加えて津波も来る。東海・東南海・南海地震が同時に発生する可能性や、富士山噴火と連動する最悪のシナリオもあり得るなど深刻な被害が予想されることをしっかり認識しなければならない」。

各自の自宅や職場が浸水エリアであるかどうかを確認し、揺れに耐える家屋の補強や家具固定、枕元に厚底の靴を置いて寝る、津波避難場所の確認などを徹底することで死者を減らすことができると指摘して、東北の経験を南海地震に生かすことの大切さを重ねて強調しました。(2011年4月10日 高知民報)