3月26日、新図書館基本構想検討委員会を終えた中沢卓史・県教育長と取材陣との一問一答要旨。
■委員会を終えての受け止めを
中沢教育長 ここまで図書館のことを議論したことはこれまでなかった。賛否両論あったが、図書館のことを考えるよい契機になった。議論してきたことは次に必ず活かされるし、県民・高知市民の期待に応えなければならないというプレッシャーを感じている。
■どんな構想になったか
中沢 合築という初めての図書館であるので、他県の例よりも踏み込んだものになっている。こういう図書館にしていくんだという志のある構想になった。
■十分な理解が得られたと思うか。
中沢 なかなか難しいことだが、要は県市がうまく連携して運営できるかどうか。それは役所の仕事の仕方なので県民にはわかりにくいだろう。
■立地場所への懸念は今日も出された
中沢 県立図書館は立地場所を探し続け15年。理想の場所は難しい。どこに持っていっても価値観はそれぞれ違うのでみんなが納得するのは難しい。必要な面積が確保でき、中心市街地にあり、文教地区にも近いという図書館としては最高の場所だ。広ければ広いにこしたことはないが、贅沢を言ってもしかたがない。
■今回の手続きには批判が強い。最終報告書から名前を削ってくれという委員の強烈な抗議があった
中沢 コメントできない。
■県民に不信を与えたという指摘もあった
中沢 不信を与えたかどうかは私には分からない。最終報告を踏まえて議会に予算を提案することが一番望ましいが、そうすればスケジュール的に図書館はできない。中間報告段階で最低限の環境が整ったということで提案し、議決をいただいたということだ。
■期限ははじめから分かっていたはず
中沢 その中で精一杯やってきたつもり。これだけ手を尽くしたことはこれまでにないのではないか。議会との関係は一般にはわかりにくいところがあるかもしれない。翌年度の事業をあらかじめ計上する予算であり、法律をつくるのとは違うが、手続き論で十分でなかったと言われれば確かに十分ではない。
■基本計画に何を盛り込んでいくのか
中沢 基本構想に沿って具体化していくがハード面では敷地問題、景観、車の進入など様々な課題があるので影響を最小限におさえる計画にしなければならない。ソフト面についても検討委員会で議論されたことができるよう考えていく。建物はアメニティ的な施設、上手くいけばお城が見える図書館にしたいという思いがある。
■震災の影響で資材高騰を心配する声もある
中沢 発注はまだ先なので心配していないが、多少は影響があるだろう。まだ読めない。(2011年3月26日 高知民報) |