|
会見に臨む尾崎知事(2月16日、高知県庁) |
2月16日、高知県は平成23年度当初予算案、22年度2月補正予算案を公表。新図書館の計画・設計費として約1億3000万円を計上したことについて尾崎正直高知県知事の記者会見での発言要旨を紹介します。
記者 予算を計上した考え方を。
尾崎正直・高知県知事 予算として計上する、計上しないという両にらみですすめてきたが、最終的に予算を計上しようと最終決断したのは、3回開催した新図書館フォーラムについて2月14日に県教委から報告を受け、それを踏まえて最終的に決定した。
検討委員会でも、県市で協定書を交わして連携した取り組みがしっかり行われていけば、合築で整備される新図書館がその役割と機能を果たしていくことができるという中間報告案になっている。
少なくとも合築でもできる。それにむけて協定とか具体的な課題についてより踏み込んだ検討をしなさいという指摘だ。立地場所についても駐車場や進入路の問題について、具体的な形での指摘を受けてきている。合築でもできるということであれば、具体的な課題の解決をしていくためにも、より具体的なステージに検討をすすめていったほうがいいのではないかと判断した。
フォーラムの様子を聞いてから最終決断をしようと考えていたが、検討委員会で出てきた議論とか、今まで頂いてきた議論とか、基本的にはそういうことについて関連した意見が多かったので、計上する判断をした。
記者 予算可決の意味をどう考えるか。
尾崎知事 合築にむけて具体的に話をすすめるという合意を得たと考える。
記者 反対や懸念、一方通行ではなく県民の声を取り込んでほしいという声が多い。
尾崎知事 引き続き意見は聞いていく。これから県民の代表の県議会での議論が行われるし、予算を計上したとしても議論を続けていくことは変わりない。
パブリックコメントへの答えも丁寧に対応しなければならない。いろんな意見が出てきているが、従前から言われている意見と同種、一定反対意見は集約されてきている。
たとえば駐車場、進入路をどうするのか。広さをどうするのかなど。ただ広さは、すでに全国でも有数の広さになっている。すごく大きい。スペースを広げたから。
土地の中に収まりきるのかということでは、建ぺい率を考えると十分収まるし、進入路についても、いろんな対策をとることで対応できる。これが故にできないということではないと判断している。具体的な解決策を考えていくためにも、より具体的なステージにすすんで詳細な設計をしないと、議論できない。
記者 合築のコストメリット18億円が現実的でなくなっているのではないか。
尾崎知事 両方を増やした同士で比べれば差は拡大する。床面積を増やす分土地代が高くなる。科学館を設置して18億円の削減にはならない。
記者 検討がすすむにつれて建設費は膨らんでいる。
尾崎知事 総事業費は拡大しているが、単独との差という点では、面積を拡大するのであれば単独だって同じように手狭ということになる。単独も規模を拡大した同士で比較しないといけない。それだと18億円どころかもっと規模の差が出てくる。
記者 シキボウ跡地に合築する選択肢はないか。
尾崎知事 大幅に事業費が増える。また利便性がどうか。学生があそこまで自転車で行くのはなかなか大変だ。高齢者、障害者は公共交通機関が密集している地域がいいのではないか。100点満点にはならないにしても比較検討すれば(追手前小跡地は)良い土地だ。(2011年2月17日 高知民報) |