2月16日、高知県、高知県教育委員会は平成23年度当初予算案、22年度2月補正予算案を公表。新図書館の計画・設計費として約1億3000万円を計上したことについて、記者会見で中沢卓史・県教育長が述べた発言の要旨を紹介します。
記者 検討委が中間報告をまとめている途中で、合築を前提にした計画・設計の予算を出すのはおかしいのでは。
中沢卓史・高知県教育長 検討委、パブリックコメント、新図書館フォーラムでいただいた意見の中で、合築をやめるべきという理屈にはなっていないと判断した。様々な意見はあるが、それは基本計画や設計に反映させていく。合築で追手前小学校跡に整備をすることが望ましいという方針を県教委として固めて、議会にそのための準備の予算案を提案している。
機能面では、検討委から単独でも合築でも確かな運営をするほうが大切ですよというとりまとめをいただいている。場所については賛成の委員が多いと思うが、あそこは心配、反対という委員もいる。一般県民からも場所に関しては「狭いのではないか」、日曜市との関係など不安の声もある。立地場所は100%満足できる場所はない。総合的に判断するとあの場所でいけると考える。ただし様々な意見をいただいているので、問題点をクリアしたり、軽減することは、これから取り組んでいかなければならない。
記者 点字図書館や科学館の検討委員会は床面積が足りないといっているし、フォーラムでは駐車場はいらないという声も強かったのではないか。
中沢 今は中間報告のとりまとめの段階だが、年度末までに基本構想をとりまとめる。その後、構想を踏まえて具体化していく基本計画作業で、駐車場はどういう形にするのか、進入路はどうしていくのかが順次決まっていく。それを踏まえて基本設計を発注する段取りになる。
記者 駐車場を前提にした計画になるのではないか。
中沢 今のところは100台程度の駐車場ということになっているので、そうしたことを軸に、どういう駐車場にするかつめていく。
記者 6月、9月議会に補正予算で出すという選択肢もあったのではないか。
中沢 合併特例債のタイムリミットがある。有利な起債であり、使わない手はない。高知市がそう考えるのは当然。県には関係ないが。
記者 今回の議決があれば合築のOKをもらったと考えるのか。
中沢 ゴーサインが出たと受け止める。
記者 議決の段階では未確定の中間報告以外にはないわけだが。
中沢 私どもは合築という手法は否定されていないととらえているので、様々な意見はこれから取り入れるものは取り入れて計画の熟度を高めていく。(2月17日 高知民報) |