2010年10月28日

生活保護費を団体が一括管理 「ひかりあれ土佐」 那覇や仙台で問題に

高知市桟橋通4丁目の「ひかりあれ土佐」 「ミーティング」をしている男性が見える
那覇や仙台でアルコール依存症などからの「更正」のためと称して集団生活させ受給した生活保護費を一括管理、受給者本人にはわずかな現金しか渡さないという「貧困ビジネス」が問題になった施設と同じ名称の団体が高知市内でも活動しています。

この団体は「ひかりあれ土佐」(高知市桟橋通4丁目)。この団体が帯屋町で配布していたチラシによると酒、薬、ギャンブル依存症など嗜癖障害のリハビリをするなどとしており、街頭でホームレス風の人にチラシを配りながら声をかける手口で勧誘しています。那覇や仙台では東京などからホームレスを連れてきて生保をうけさせていることが問題になっていました。

「ひかりあれ土佐」に問いあわせたところ「プログラムにそった軽いミーティングを、朝から夕方までやっている。食事もついている。生保の手続きはこちらで行ない、全部預かる。住むところも用意する」などと説明。

那覇や仙台の事例では受給者本人に月数千円程度は渡されていましたが、高知では全く渡さず全額を団体側が管理していることが分かります。「ひかりあれ」の本拠地は福岡県。桟橋通4丁目の建物には福岡ナンバーの車が出入りし、利用者と思われる男性を送迎している光景が見られました。 
 「ひかりあれ土佐」への電話取材でのやり取りの内容は以下。
 
−−貧困ビジネスで問題になった那覇や仙台とは別グループか。

ひかりあれ うちでは貧困ビジネスはやってないが、同じグループ。昔は日本MACだ。

−−那覇・仙台と高知でやっていることは同じか。

ひかりあれ 高知でもやり方は同じ。

−−生活保護費は全額預かるのか。

ひかりあれ そうだ。受給者にはまったく渡さない。

−−通帳を預かっているのか。

ひかりあれ 通帳は作っていない。現金で納めてもらう。生活費、食べるものや着るものだ。何が悪いのか。(2010年10月28日 高知民報)