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巡洋艦レイク・エリー内で会見するロン・ボクソール艦長 |
2月1日、宿毛湾港に入港したレイク・エリー艦長ロン・ボクソール大佐の会見の要旨は以下。
ロン艦長 レイク・エリー士官および乗組員350人を代表して入港歓迎に感謝する。宿毛湾に初の米海軍巡洋艦として寄港できて光栄だ。本艦はタイコンデロガ級誘導ミサイル巡洋艦の24番艦で真珠湾が母港。私は当艦の優秀な乗組員を率いることを誇りに思う。彼らは米海軍で最も優秀で高度な訓練を受けた海軍兵だ。
我々は2カ月ほど第7艦隊の責任担当地域に展開しているが、我々の訪問は日本と東アジア地域全体に対するアメリカの責務の定期的な実証。継続的な海軍のプレゼンス、海上自衛隊との緊密な協力は、世界で最も大切な2カ国間の安全保障への日米両国の責務を反映するものだ。
■入港目的
まず同盟関係を促進すること。さらに海軍兵が実際にこの地に訪れ、日本について学び知ることが必要。海軍兵にはアメリカと同時に日本を守る仕事もある。兵士が日本をもっと知ることで、コミュニケーションが円滑になり同盟を深めることができる。
■艦の特徴
最新鋭の能力を持つ戦闘艦。BMD(※)能力が非常に優れている。BMDには日本も力を入れているので、自衛隊と一緒に演習をしてつながりを深め、太平洋の平和と安定に力を入れている。
■この艦は横須賀を29日に出ている。この時間差は
通常はどこにいたか、どこに行くかは言わないが、今回、須賀を出たことだけは言う。横須賀から宿毛までそんなに長い旅ではないが、その間は詳しく言えない。第7艦隊の任務を遂行していた。
■この艦がBMDで果たす役割
米海軍で弾道ミサイル防衛能力を持つ巡洋艦は3隻しかない。そのうちの一つ。海軍全体で19隻がBMD能力を持っている。自衛隊もBMDに力を入れており、10月頃に「きりしま」と長距離弾道ミサイル防衛合同演習を行なう。この演習は東アジアだけでなく、太平洋地域の平和と安定に深く寄与するものだ。
■自衛隊との合同演習は何回やったのか
多すぎて数え切れない。
■イージス艦寄港が続くのは宿毛を拠点化する意図があるのか
ラッセル、オカーンとはBMDで一緒に行動しているが、宿毛を軍港とか拠点にする意図はない。日本での軍港は横須賀、佐世保。宿毛には1年おきくらいに寄港しているが、たまたまBMD能力があっただけ。宿毛に来たのは二カ国間の友好をさらに促進するためで、軍港化しようという意図は全くない。
■寄港反対運動について
アメリカにも日本にも言論の自由がある。反対であれ、賛成であれ言論の自由は大切にしたい。言論の自由のために自由と民主主義を守るのが私たちの仕事だ。
■核兵器搭載について
個々の艦船の核搭載については話をしないのが米軍のポリシー。日本国民の核兵器に対する特別な意識は米国政府も私も知っている。米海軍は安保条約を守り日本国民の気持ちも汲み取っている。
※宇宙空間の弾道ミサイルを打ち落とす「ミサイル防衛計画」(バリスチック・ミサイル・デフェンス)。(2010年2月14日 高知民報) |