平成20年度の県内政治家に関連する政治資金報告書を調べていて目にとまったのが高知3区、自民党現職の衆議院議員である山本有二氏が代表を務める後援会の政治活動としての支出欄。バニーガールや接待のホステスが大勢いる「桜塾」という艶かしいラウンジでの飲食の支出の記載があった▼日付は平成20年8月12日。よさこい祭りのフィナーレにバニーガールの店で騒ぐのが「政治活動」であるというのが理解できない。では他の国会議員が関係するところはどうか。高知2区、自民党・中谷元衆議院議員が代表を務める自民党高知県第二選挙区支部は土佐芸者で売り出し中の新生「濱長」がお気に入り。VIPルーム付の高級焼肉店「明叙苑」もある。これには民主党も負けていない。武内則男・参議院議員は海鮮料理の「海ぼうず」がお気に入り▼個人として艶かしいラウンジや芸者のいる料亭で遊ぶのであれば、そこまでとやかく言うものではないが、政治資金となれば話は別。金の出所をたどれば、政党助成金という国民の血税や企業献金にいきあたる。政党助成金は政党本部へ国庫から入ったものが、支部への寄付という形に化けるので、ダイレクトには見えにくく、1件5万円以下の領収書は添付しなくてもよい(21年分から1万円以上に改正された)ので、実際にはこのようなことは氷山の一角だろう▼企業献金の多くは倒産寸前の建設会社が藁をもつかむ思いで捻出したものであり、それがこのように使われていると知ったら企業経営者たちはどんな思いがするのだろうか。他人の懐をあてにする政治の堕落を見る思いがする。政党助成金や企業献金は禁止しなければという思いを改めて強くした。(ひ)(2009年11月29日 高知民報) |