2009年10月4日

「学習会」の実態は糾弾会 下元博司・高知市議の一問一答(その1)

 9月17日の高知市議会本会議で日本共産党の下元博司議員が行なった一問一答形式での質問と執行部答弁の要旨を連載で紹介します。

下元博司議員 今度の「人権確認学習会」は際めて異例だ。主催は高知市で間違いないか。

古味勉総務部長 間違いない。

下元議員 開会前に市歌を歌うならともかく、解放同盟高知市協(以下市協)の構成員が220人参加して、解放歌を斉唱して会が始まった。司会、運営すべて市協が行なっている。参加した職員は職務研修と思っていたが、会場に行ってみると市主催の研修といえるものではなく、違和感を覚えたと言っている。こういったやり方も市主催の学習会と考えるのか。市長は解放歌を歌ったのか。

岡崎誠也市長 高知市の人権行政を根底から揺るがしかねない重要な問題を含んでいたので、人権施策推進本部長として組織的に向かい合わなければならないと考えた。市職員のほとんどは解放歌の歌詞を知らないので、歌っていないと思う。私は一部のみしか覚えていないので、覚えている部分については歌った。

下元議員 異常な高知市主催の学習会だ。市協から220人が参加したのは市が要請したのか。

古味部長 要請はしていないが、団体側も自らの研修としたいということから、多くの参加となったのではないか。

下元議員 これは市主催の職員研修ではないのか。なんで他の団体が乗り込んでくるのか。しかも職員が165人、団体が220人。おかしな構成だ。

古味部長 研修にはいろいろなスタイルがある。

下元議員 職員はびっくりしている。竹内千賀子・市協議長(高知市議)はあいさつで、学習会でなく糾弾会だと明確に述べている。糾弾会の目的とはなにか。

岡崎市長 偏見や社会的な差別意識の間違いを正すものという意味で糾弾会という用語を使ったとおさえている。

下元議員 当日会場で配られた糾弾要綱には「差別者の間違いを指導し反省させるのが糾弾会の目的」と書いてある。市長は自らや職員を差別者と考えているのか。

岡崎市長 今回の事案は組織の内部で起こっており、根底には高知市の同和関係の施策の意識にかかわる課題が含まれていたので、今回の差別事象の事実確認を行なうとともに、なぜそういうことが行政組織の内部で起きたのかを分析し問題点を確認しながら改善していかなければならないと意識している。

下元議員 差別者と思っているのかという問いだ。学習会ではなく糾弾会と市協は言っている。食い違いがある。そうでないなら、ないと市長が宣言しなければならないが、したのか。

岡崎市長 我々はあくまでも人権確認学習会を人権研修として行なっている。事実その会合は整然と行なわれ、野次や怒号もなく真剣な会だった。

下元議員 野次が怒号がないから糾弾会でないとはならない。市協は糾弾会と位置づけている。市主催の学習会をあくまでも「糾弾会」というなら、会場からお引取り願うべきだ。(つづく)(2009年10月4日 高知民報)