2009年9月13日

岡崎高知市長が新政権に注文 「気になるところある」

会見で発言する岡崎高知市長
岡崎誠也・高知市長は9月3日の記者会見で、民主党新政権によって組まれる地方財政計画などについて「どういう政策をとるのか、気をつけながら情報をとっていくが、気になるところはある」と述べ、新政権への懸念材料を具体的に指摘しました。市長の発言要旨は以下。

ガソリン暫定税率廃止 ストレートに地方の減収になる。高知市への影響の試算は6億円。地方に迷惑はかけないと言っているので、補填されると想定するが、何で補填されるのかは明確に出ていない。

後期高齢者制度 廃止がうたわれているが、システムもないうちに直ちに廃止はできない。無保険になる可能性がある。即時廃止は無理。現在の制度には手厚く財源が入っているので、国保に移行すると被保険者の負担があがるので、そういう調整も含め時間がかかる。

高速道路無料化 JR四国の経営に与える影響が非常に気になる。通学の利用が多いので、JR四国が経営危機に陥ると深刻な影響が出る。極端に針が触れすぎると影響が大きい。発言の機会があれば訴えていく。

補正予算凍結 地方に配分される基金はまだ残っている。地方に配られる予定のものを止められるのは困る。予定通り配ってほしい。

財源問題 民主党の主張は医療福祉を充実させるために財源をシフトすること。医療・福祉・年金が充実されれば進展だが、財源が気になる。こども手当で2兆7000億円。消費税1%以上に相当する。公共事業を減らして社会保障へという単純な言い方をしているので、地方の公共事業がどうなっていくのかも気にかかる。

補助金の一括交付金化 なかなか微妙。使いやすくはなるが、地方への配分の仕方が分かっていない。地方交付税の一般財源化と同じ問題がある。地方への配り方を人口割りにすると、高知市などはたいへんなことになるので、どういう配り方をするのかが問題だ。注視していくが、まだ材料不足で分からないことが多い。(2009年9月13日 高知民報)