2009年7月13日

イラク派遣自衛隊機が四万十市で低空飛行 C130H
四万十川河口を北上するC130(7月9日10時39分、渡辺晶弘さん撮影) 尾翼には401飛行隊を示すペガサス
航空自衛隊小牧基地(愛知県)に所属する輸送機C130H=2機が7月9日、高知県四万十市の四万十川付近で低空飛行し、住民から不安の声があがっています。飛行したルートは四万十川を河口から北上し、中村市街地を旋回して、再び河口に向かいました。

この低空飛行を撮影したのが同市名鹿の渡辺晶弘さん。7月9日、午前10時39分、青く塗装されたC130H=2機が土佐清水市方面から四万十川上空を北東方向に低空飛行する模様を自宅前から家庭用カメラで撮影しました。

機体はスカイブルーに塗装されており、076という番号、尾翼にはぺガサスのイラストが描かれていることが識別できることから、航空自衛隊小牧基地第1輸送航空隊第401飛行隊に所属するイラク・クウェートの作戦に参加したC130H機であることが分かります。

航空自衛隊小牧基地の広報担当者は高知民報の取材に対し「7月9日午前、小牧基地所属のC130が四万十川上空で航法(ナビゲーション)の訓練を実施している。飛行したコースは小牧基地から四国沖へ向かい四万十川を北上。Uターンして基地に戻った。四万十川上空を飛んだ理由は、この日、四国沖の空域の気象条件がよかったから。法定最低安全高度の300メートル(市街地上空)と150メートル(海上や川)は守って飛行しているはず」とコメント。

同市で空自のこのような訓練が実施された例はこれまでにありませんが、高知県危機管理部は「空自側から事前連絡は受けていない。通常の訓練であり問題はない」としています。(2009年7月13日 高知民報)