2009年7月7日

「円満な方向の解決を」オリックス副社長が知事・高知市長を訪問 話は数分だけ
尾崎知事と面談する西名オリックス副社長(7月6日、高知県庁)
高知医療センターのPFI契約を来年度から解除するために高知県・高知市病院企業団(山崎隆章企業長)との協議にはいることになっているSPC「高知医療ピーエフアイ株式会社」の親会社オリックスの西名弘明・副社長が7月6日、同企業団の構成団体である高知県と高知市を訪問し、尾崎正直知事・岡崎誠也市長と面談しました。

知事室を訪問した西名副社長に対し尾崎知事は多くを語らず5分間で面談は終了。予定していた時間より15分以上も早く終わりましたが、この中で西名副社長は「円満な方向で解決したい」と述べました。

尾崎知事との主なやり取りは以下。

西名副社長 我々もいろんなことで種々検討してきたが、原点に返って話し合いをしたい。SPCといいながら、協力企業、関連企業が非常にたくさんあるので内部の調整は残っているが、今後について原点に返って議論したい。

尾崎 株主総会は?

西名 無事に先月終わった。

尾崎 忙しい中、わざわざ高知までありがとうございます。

間渕豊・高知医療ピーエフアイ社長 協議はまだこれから。県民市民に迷惑をかけるかたちでは申し訳ないので、迷惑のかからないかたちで、まだ白紙だが、そこのところは責任を持って話し合いをしていきたい。

尾崎 今回のSPCからの話は、医療センターの経営改善に協力したいということだと受け止めている。これから具体的な交渉になるが、お互い誠意を持って話をすすめたい。

西名 現場ではいろんな意見があるかもしれないが、できるだけそういうかたちで納める方向でやっていきたい。非常に注目されているので、私たちとしてもできるだけ円満な方向に持っていくことを十分考えている。

尾崎 県民の注目度が非常に高い案件。全体としての納得感が重要だ。そういう意味でも誠意ある話し合いを互にしていきたい。医療について県民に不安がおきないように万全な準備をすすめたい。

西名 一番気にかけていることだ。県民に不安がないようにやっていくのでよろしくお願いする。

尾崎 協力しようと言ってもらったのは、いい話をいただいたと思う。ただこれからなので、誠意の一言でお願いする。

西名 ぜひそういう方向で頑張っていきたい。

西名副社長は尾崎知事との面談後、取材に対し 「協議のスタートラインとして訪問した。できるだけ円満な方向での解決を考えている」とコメント。間渕・高知医療ピーエフアイ社長は「現状では白紙。お互いの考え方はあるが協議してみないと分からない。私たちにとっての課題は協力企業を含めた雇用が一番の関心事だ。企業団側は業務の進め方ではないか」と述べました。(2009年7月7日 高知民報)