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学テについて話し合う中沢氏と県子連のメンバー(5月14日、県教育委員室) |
子どもと教育を守る高知県連絡会(山岡美和子代表)は5月14日、今年で3回目を迎えた全国学力・学習状況調査が学校現場や子どもに与えている影響について中沢卓史・県教育長と話し合いを持ちました。
この中で中沢教育長は「高知県にとっては悉皆(全員)調査はありがたい」という認識を示しました。
冒頭、山岡代表があいさつに立ち「3回の全国学力テストで、本当の学力が伸びるのか。自ら学ぶ力は育たないないのではないか」と問題提起。
中沢教育長は「学テ」以降の「緊急プラン」などに代表される県教委からの提起への対応に市町村教委や学校現場が追われていることを念頭に、「そろそろ動きが出てきた。高知県にとっては学テはありがたい。少なくてもあと3年くらいは悉皆で続けてくれと国に要望したい」と発言しました。
子連側出席者から出された「毎年対象となる子どもが違うのにもかかわらず、4年で全国平均にするという数値目標が教育の営みになじむのか。学テは2教科の得点力でしかない。学力観が歪められている。考える力や自主性が大切だ。学テにウエイトが置かれすぎている」という批判に対して中沢教育長は、「学テが学力のすべてだとは言っていないが、ひとつの重要なメルクマール。教育行政が取り組んだ結果として、いつまでにどこまでもいっていくかを考えるのは当たり前。確かに弊害の心配はあるが、大きな方向性としては、学テをやることにより動きが出てきた。学テにあらわれる点数を、世間並みに持っていくのは当たり前のことだ」と繰り返し主張。市町村別のテスト結果の公表については、「市町村別の結果を県が公表はしないという前提でやっているので、県が公表することはない」と回答しました。(2009年5月24日 高知民報) |