2009年4月12日

松原高知市教育長が「23デー」で講演
2月23日、部落解放同盟高知市連絡協議会の「23デー」で、松原和広・高知市教育長が講演をしていたことがこのほど分かりました。

「23デー」とは、解同が裁判所を糾弾している狭山差別裁判闘争(※)の被告が逮捕された1963年5月23日を冠した統一行動日。児童生徒にゼッケン登校させるなど、「解放教育」とも深いかかわりがあります。運動団体と一線を画した高い中立性が求められる市教育行政のトップが参加する行事として、不適切のそしりを免れません。

高知市教委人権教育課によると、松原教育長は2月23日、小高坂市民会館で18時30分から90分程度の講演を行い参加者は200人程度、森田益子顧問、竹内千賀子・同市協議長(高知市議)も参加しました。岡野晃之・市教委人権教育課長は「教育長が大方高校の校長だった時の教育実践の話が主であり、狭山裁判に直接言及するものはなかった。昨年から新しい教育長の話を聞きたいという話が市協からあり、ちょうどこの日程になったもの」と取材に回答し、問題はないことを強調していました。

※1963年5月1日に埼玉県狭山市で発生した高校生の少女が殺された誘拐殺人事件の容疑者として、「被差別部落」出身の石川一雄容疑者が5月23日に逮捕・起訴された。石川容疑者は冤罪を主張するが、無期懲役が確定した(石川容疑者は94年に仮釈放)。解同は「極左」暴力集団と結びつき、判決は部落差別による「差別裁判」であるとして浦和地裁に火炎瓶を投げ込むなどの事件をおこし、「部落民以外は差別者」という朝田理論、「解放教育」と一体化して排外主義的な解放同盟の運動の主柱となってきた歴史がある。(2009年4月12日 高知民報)