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市立保育所のあり方等に関する検討委から答申を受ける岡崎高知市長(3月26日) |
3月26日、岡崎誠也高知市長は、国がすすめている「保育制度改革案」の第1次報告について「自由化みたいなところに走りすぎ。心配だ」と批判しました。同日、市役所内で開かれた「市立保育所のあり方等に関する検討委員会」から答申を受けた懇談の場での発言。
懇談には検討委員会委員長を務めた島内貞夫・元高知学園短大教授、副委員長の山下文子・県保育士会会長、岡崎市長、吉岡章副市長、明神公平健康福祉部長らが参加しました。岡崎市長の「保育制度改革案」に関連する発言の要旨は以下。
「気になるのは国が「自由契約」に近いような方向をかなり出してきていること。措置権が外れていきそうな感じで報告書が書かれている。市町村の責務も書かれてはいるが、親御さんと園とで決める。どちらかと言うと「自由契約」に近い形。子供さんをバランスよく配置してスタンダードな一定レベルの保育が提供できるのか、報告書を読むとちょっと心配だ」
岡崎市長が「保育制度改革案」について公式な場で踏み込んだ見解を明らかにしたのは初めて。
懇談後、岡崎市長は取材に応え「懸念しているという言い方が正しい。(保育から行政の関与を)外すと、いくつかの特定の保育園に集中する可能性はある。完全に外してしまうと結構危ない。どこかで歯止めがかかるのではないかとは思うが、障害児などが入りにくくなったりすると困る。保育の自由化みたいなところに走ると課題は多い」とコメントしました。
同検討委の答申の内容は@公立保育園の重要な役割を再確認、A世代が途切れないように保育士の採用を行う、B児童数の回復の見込めない園の統廃合をすすめる、というものです。(2009年3月27日 高知民報) |