児童クラブ待機児童改善へ動き 高知市教委
小学校低学年生を放課後保育し、共働き家庭を支援する高知市の学童保育の現場で、同市教委が待機児童をゼロにする方針を持たない機械的な入会決定システムにより毎年大量の待機児童が生まれていることに保護者の強い批判が出ていることを受けて、市教委内部で待機児童をなくす方向へ一定の動きが出はじめています。
同市教委は4月16日、児童クラブで働く指導員でつくる労組の幹部や現場指導員と非公式に接触し、待機児童をなくしていくための方策、待機児童の柔軟な受け入れについて意見交換しています。
市教委関係者によると「潮見台小のように定員60人の正規クラブが分室に格下げになり実態的に受け入れ態勢がある場合には、1月末の締め切りが過ぎて入会希望者が出た場合でも、受け入れることは可能。定員60人を超えて入会させる場合には人的な配置をすべきなどという意見が出た」。
山川瑞代・市教委青少年課長は指導員との話し合いについて「市長も教育長も待機児童をなんとかしたいという思いは持っており、いろんな選択肢を探るために現場の声を聞いた。まだ市教委として、これでいくという方針を組合に提示したというものではない」と述べるにとどまりましたが、待機児童ゼロを真剣に考えていくためには、現場で働く指導員の理解と協力は不可欠であり、市教委が現状を改善していく努力の第一歩であることに違いありません。
一方、今春、現実に児童クラブに入会できていない児童にとっては、一日も早い入会が切実な問題であり、高知市全体の待機児童ゼロをめざしながら、できることから初めていくスピーディな判断が必要になっています。
野中睦子・高知市放課後児童指導員労組書記長の話 労組としても待機児童をなくすという方針を持っている。個人的な考えだが潮見台小のような場合は受け入れるべきではないかと思う。(2008年4月27日 高知民報) |