2008年4月22日

四万十市で「映画『靖国』の上映を求める会」結成へ

映画館の上映「自粛」や自民党国会議員の介入が社会問題化した中国人・李纓監督の映画「靖国 YASUKUNI」を、幡多地域での上映を成功させようという市民グループが4月27日、四万十市で旗あげされることになりました。

幡多地域での「靖国」上映は、当初6月に可能であるということで配給元アルゴ・ピクチャーズと地元グループとの間で話がすすんでいましたが、アルゴ社が急遽、映画に登場している高知市内の刀鍛冶の男性が映画に登場することに難色を示しているとことを理由に「高知県内にはフィルムを提供しない」と方針転換したため計画は頓挫。しかし、その後、高知新聞の報道によるとアルゴ社は「あれは個人的見解。上映しないとは言っていない」と再度方針転換したことから、上映の可能性が再び生まれています。(※高知民報の再三の取材に対しアルゴはいまだに回答せず)

高知県内の映画館では「靖国」上映の計画はありません。東宝シネマズ高知(高知市)「右翼問題などが大きく報道される前から東宝の系列では全国的にやる計画はなかった。これからもないだろう」、あたご劇場(高知市)「刀鍛冶の男性が納得しない限り上映はしない。地元ゆえの特別な配慮だ」、大心劇場(安田町)「上映するつもりはない」。

このように高知県で「靖国」を見るためには自主上映しか選択肢がない状況になっています。四万十市でのグループ結成準備に関わっている関係者は「アルゴの担当者から高知県内の上映が可能になったという話はあったが、制作側が劇場上映を優先しているので自主上映ができるのは秋以降になるかもしれないと言われた。まったく『靖国』を見ることができない高知県の特殊性を考え、遅くとも8月には上映できるよう求めていきたい」と話しました。

また高知市でも自治労系労組などによって「靖国」上映や李監督を招こうという動きが出ています。(2008年4月22日 高知民報)