2008年12月20日

放射性廃棄物最終処分場設置は「否定的」 尾崎県知事が改めて表明
尾崎知事と「日本共産党と緑心会」の懇談(12月18日)
尾崎正直・高知県知事は、幡多郡大月町で誘致に向けた動きが表面化している低レベル放射性廃棄物最終処分場(※)について、「風評被害を考えたときに否定的だ」という見解を明らかにしました。12月18日、県議団「日本共産党と緑心会」の来年度予算要望へ向けた懇談の中で尾崎知事が発言したもの。知事は昨年12月県議会でも東洋町への高レベル放射性廃棄物採取処分場建設への見解を問われ、「風評被害がある限り否定的だ」という答弁をしています。

尾崎知事の発言要旨は以下。

私は風評被害等々のことを考えた時に否定的。従来申し上げてきたとおり。大月町の推移は分からないが、まずは住民でよく話し合っていただかなければならないと思う。技術の問題に加え、風評被害が出てくるのではないかということをよくよく踏まえた検討をしていただく必要がある。

また尾崎知事は、香南市の自衛隊基地と米軍機の低空飛行について以下のような発言をしました。

(自衛隊基地) やはり普通科連隊がくるとなれば一定の訓練施設は必要。ただ住民に安全性を絶対的に確保するのは当然だ。(米軍機低空飛行訓練)本山町に行った時、あまりの低さにびっくりした。爆音を考えた時、いかに甚大な恐怖を住民が覚えているか。言うべきことは言っていかなければならない。声を大きくしていきたい。(2008年12月20日 高知民報)

※低レベル放射性廃棄物最終処分場 研究機関や医療機関など放射性同位元素使用施設や研究用原子炉から出た固体や汚染水などの廃棄物を土中に埋める施設。放射能に汚染された廃棄物を焼却・圧縮してドラム缶につめ土中に50年間かけて埋設。放射能が消えるまで300年間の管理が必要とされている。