|
抗議の中、89式小銃を腰だめに構え引き金に指をかけて進む隊員(12月8日、香南市ヤシイパーク) |
太平洋戦争開戦日の12月8日、香南市に駐屯する陸上自衛隊14施設中隊が、田野町から香南市まで武器を携行した行軍訓練を行いました。2010年の第50普通科連隊移駐を前に、高知県内では武器を携行した行軍訓練が相次いでいます(7月に50普通科連隊が実施)。
訓練に参加したのは同中隊の50人。迷彩色の戦闘服と鉄帽を装着し、89式小銃を携行し国道55号線・サイクリング道を通過して香南市岸本の同隊駐屯地まで行進しました。途中、隊員は銃を腰だめに構え、引き金に指をかけている者もいました(弾倉は外していた)。小銃を担ぐのではなく、いつでも発砲可能な腰だめで行進したことについて同中隊では「正規の銃の保持のやりかたがこのように変ったため」としています。
県内平和団体は12月8日という、平和の尊さを考える日に、訓練が強行されたことに強く反発。早朝5時30分から田野駅前で50人が抗議集会を開き、和田忠明・高知県平和委員会事務局長は「米軍再編と連動し、県民を軍事に慣れさせるのが目的。平和を発信しなければならない日に銃を持った訓練をすることは許されない」と抗議のシュプレヒコールをあげました。さらに「反対する会」は安芸市内で「平和な道で軍事訓練をするな」と書かれた横断幕を掲げ市民に赤紙ビラを配布。夜須ヤシイパーク、香南市岸本でも波状的に抗議行動を展開しました。
抗議行動に参加した60代の女性は「なぜこの日に銃を持って歩かなければならないのか分からない」と話していました。(2008年12月9日 高知民報) |