2008年7月15日

自衛隊第50普通科連隊 70人が香美・香南市で行軍訓練 住宅地を小銃担いで
人家の近くを行軍する隊員。行きかう住民は突然の軍隊に驚いていた(香南市野市町)
平成21年から香南市香我美町上分に配備される陸上自衛隊第50普通科連隊第3中隊70人が7月14日、香美・香南市で小銃を携行した重装備による行軍訓練を実施しました。

行軍コースは香南市野市町の県立青年センターをスタート。香美市の鏡野公園までを往復。さらに野市町みどり野団地を通過して市街地を横断し、香我美町まで約8時間の歩行訓練でした。隊員は迷彩服を着てヘルメットをかぶり小銃、銃剣、背嚢を装備。同隊によると総重量は約20キログラムといいます。

住民への周知について香南市企画課では「ホームページとケーブルテレビで10日前に流している。お知らせの文書などは出していない」。実質的には地域住民に、ほとんど周知されておらず、行軍に出くわした住民からは「全然知らなかったので驚いた」という声が聞かれました。

この時期に善通寺市に駐屯している部隊が、わざわざ出向いてきたのは、来年度の移転に備え、住民を訓練に慣れさせる目的があると考えられます。現在は正式な部隊移転がされていないため、自衛隊と香南市の間に訓練にあたっての協議のルール化もできていないなかで、自衛隊側がなし崩し的に訓練を行っていくことには、多くの問題があります。

50普通科連隊は7月に入り、この他にも高知県での活動を活発化しており、7月6日は梼原町防災訓練に第2中隊、7月7日は四万十町で装備品展示を本部管理中隊が実施。7月23日には安芸市の防災訓練で装備品展示を第1中隊が実施する予定。(2008年7月15日 高知民報)
みどり野団地内の公園に銃が並んだ 小銃を肩にみどり野団地を歩く隊員