2008年6月13日

市民オンブズ高知が高知市議会議長に要望書 「5年なら和解応じず」 厳正な審議求める 同和随契和解議案
部落解放同盟列の高知市労働事業協会に高知市が委託した潮江市民図書館の清掃業務委託が入札によらない特命随意契約のため高額化したことから市民が受けた損害の賠償を岡崎誠也・高知市長などに求めている住民訴訟で、原告の市民オンブズマン高知のメンバーは6月市議会に先立ち、和解交渉で高知市側が随契廃止の期日を「可及的速やかに」としていることに関連して、「全廃までの期日を決め、そこに向けたロードマップを明らかにさせる」審議を求める要望書を6月13日、岡崎洋一郎議長に提出しました。

要望書の要旨は以下。

・高知地裁は特命随契の違法性を確認し、違法状態の解消を前提にして和解を提案した。原告は高知市が特命随意契約を全廃することを条件に和解に応じることにした。

・その際、高知市は廃止期間を5年という見解を示した。原告は現市長の任期を超えることは認められず、2年で全廃することを求めた。裁判所は1年であっても違法状態を認めることはできないので改めて市に態度表明を求めたところ、市は「可及的速やかに」廃止すると表明した。原告は6月議会で被告(執行部)が、具体的にどのような方針を示すかを見守ることで和解案文に同意した。

・議案提案後、高知市の現場では「5年で和解する」と述べている情報がある。これは和解協議の場で否定された5年に固執するもので、無責任な態度が現実なら和解に応じることはできない。少なくとも最短の期間を明示し、廃止へのロードマップを公表すべきだ。

・市議会の審議では、執行部が市民に説明責任を果たすように厳正な審議を要望する。(2008年6月13日 高知民報)