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学校給食の調理民間委託方針が説明された行革特別委(6月3日) |
高知市教育委員会は高知市が財政難を理由にすすめている定員削減・アウトソーシングの一環として市内の学校給食の調理業務を民間委託する方針を打ち出しています。6月3日の高知市議会行財政改革特別委員会では21年4月から試行校で先行的に民間委託を実施する方針案を吉川明男教育長が説明。委員からは拙速な民間委託の提案を懸念する指摘が相次ぎました。
高知市教委は5月下旬、試行校の候補として、横浜新町小、潮江東小のPTA役員に対し、来年度から同校を民間委託する案を説明しています。
市教委の説明によると、@21年4月から調理部門だけを先行的に民間委託を試行導入し、22年度は試行を継続しながら検証、23年度からは検証を踏まえて可能なら正規職員の欠員分(現在は22人、臨時職員で対応)を民間に委託、A将来は民間委託と市直営の2本立ての体制をとる、B委託業者は学校の調理場を賃貸借して調理する、C想定される委託業者は県外業者(県内には請けることができる業者がいない)、D6月から仕様書を作成し9月議会に予算措置するスケジュールであることなどが明らかにされました。
質疑では、一部自民党委員などから市教委の提案を評価する声もあったものの、市民クラブ、日本共産党の委員からは市教委が提示したコスト試算への疑義、偽装請負の危険が指摘され、「市教委が出したコスト試算は実態と違う。委託しても安くはならない」、「偽装請負を避けるための膨大なエネルギーを子どもにむけるべき」、「試行校の子どもは実験台ではないか」などという指摘がありました。(2008年6月3日 高知民報) |