2008年5月8日

米イージス艦「オカーン」 5月21日宿毛港に入港予定 県が外務省に非核照会 米にはせず
米海軍ミサイル駆逐艦「オカーン」(米海軍HPより) 
宿毛湾港 左の台地上の埋立地が池島岸壁(国交省HPより)
アメリカ海軍のイージス艦「オカーン」が5月21日から26日まで宿毛市の宿毛湾港池島岸壁に入港したいという要請が5月1日、海上保安庁を通じて県港湾課にあったことが分かりました。近くアメリカ側から係留許可申請が出てくるものと思われます。高知県内への核兵器搭載可能なアメリカ軍艦船の入港は2006年5月のイージス艦「ラッセル」に続いて2回目。

「オカーン」(DDG-77)は高性能レーダーを搭載したアーレイ・バーク級イージス艦で、核弾頭搭載可能のトマホークやハプーンミサイルを装備。アメリカ海軍公式ウェブサイトによると空母カール・ビンソンの戦闘グループに属し、この間「イラクの自由」作戦などに参加してきました。

宿毛湾港を管理している県港湾課によると(岸壁の使用許可権限は宿毛市長に委任されている)、5月1日、高知海上保安部交通課から県港湾課に宿毛港岸壁使用の可否について問い合わせがありました。入港期間は5月21日から26日。目的は「親善・友好」とされています。

高知県には県議会決議(※)があり、核兵器を搭載していれば入港は認められないことから、核兵器搭載の有無を確認する文書を県港湾課が5月7日に外務省へ提出。港湾課は「できれば文書で回答してほしいと言ってある」。現在は外務省の返答を待っている状態です。しかし、前回の「ラッセル」の時に行ったアメリカ側への核兵器の有無の照会は今回はなし。「防衛や外交は国の事務なので、県としては照会していない。このことは知事の了解も得ている」(県港湾課)。

「オカーン」は全長154メートル、排水8700トン、最大搭載人員218人。核弾頭を搭載することが可能なトマホークなどを発射できるミサイルランチャーを装備しています。(2008年5月8日 高知民報)

高知県の港湾における非核平和利用に関する決議 世界の恒久平和は、人類共通の願いであり、昭和59年7月には「非核平和高知県宣言」を決議したところである。高知新港の一部開港を控え、県内全ての港において非核三原則を遵守し、県民に親しまれる平和な港としなければならない。よって、当県議会は、ここに改めて高知県の港湾における非核平和利用を決議する。 平成9年12月19日 高知県議会