2007年10月7日

コラム「アンテナ」 県議会での“風景”
議事の途中に議席を出て支援者接待に忙しい森田議員(9月28日15時44分)
自民党県議団の反橋本派の急先鋒・土佐市の森田英二議員が9月28日、9月県議会本会議質問のトリを飾った。その内容は、女子大移転造成費への反対、知事退職金の返上を求めるもので、特に言うべきこともないが、印象に残ったのが、質問冒頭の「16年間ありがとうございました」と壇上から橋本知事に頭を下げたパフォーマンスと、それを知事がまったくとりあわなかかったこと。

そして森田議員は質問の最後に「今までいろいろ無礼な数々を申し上げてきたが、水に流していただきたい」と真意がよく見えない弁明で締めくくった。

この森田議員の質問には少なくとも50人以上、70人もの傍聴者が詰めかけ、傍聴席はほぼ満員に近い状態になった。

どうやら傍聴者には、知事に猛烈な批判を持っている人が多いらしく、知事答弁中ずっと「橋本はいかん!」とブツブツつぶやいている人や、森田議員の知事攻撃に賛同して拍手喝采の人も目立った。

さて、この日一番驚いたのが、本会議で森田議員の質問が終わった時のこと。まだ議事が継続しており、議案の提案が行われていたのにもかかわらず、森田議員は議場を1人退席し、選挙の演説会よろしく、議会棟の出口で一人一人傍聴者の手を取って「お見送り」をしていた。「面白かったろ?」、「ようきたね」と、支援者であろう傍聴者に大サービスであった。

しかし、この時点でも議事はまだ進行中。おまけに「第7回都道府県議会議員研究交流大会」に県費で森田議員を含む県議7人を派遣する議案の採決も行われていた。しかし森田議員はこの採決に支援者接待に忙しく加わっていない。政治的な考え方や政策以前の問題として、議員として議会に臨む姿勢が根本からズレているのではないだろうか。(2007年10月7日)