9月20日、部落解放同盟県連(野島達雄委員長)の県教育委員会交渉が行われ、大崎博澄県教育長をはじめ県教委幹部が対応しました。解放同盟からは野島委員長・山戸庄治書記長など10人、県教委からは大崎教育長、人権教育課・小中学校課・高等学校課・幼保支援課の課長らが参加しました。解同側の要請の要旨は以下。
@差別越境を起こす学校選択制反対、A全国学力調査の公表を都道府県にとどめ、(次回からは)「児童生徒のアンケート」に「家庭の文化指標」を位置づけるよう国へ要望し、自治体独自で学校の「要保護率」別の分析をすること、B高校入学金一時金創設など奨学金の充実、C学校現場で相次ぐ差別発言の根絶にむけた施策、D部落児童の学力の把握、E同和保育と関連付けた保育士研修の実施などで、今年2月2日に行われた同じ交渉と内容的には大差ないものでした。
解放同盟が重視していたのが、全国学力調査と部落児童の学力把握でした。全国学力調査のデータの「活用」について解同側は「大阪の事例もある」と述べ、府の学力調査結果から「部落」児童を抜き出して集約比較した大阪府教委の事例を念頭に、県教委が独自に集計できるようにするため、アンケート項目の追加と独自分析を求めました。また「部落」児童の学力を把握するための調査実施について解同側は「部落差別と学力の因果関係を把握するため調査すべき」と迫りましたが、大崎教育長は「属地属人の調査はできない」と明確に否定しました。(2007年9月30日高知民報) |