2007年7月1日

非公開の理由示されず 県議会議運委員のコメント
県政記者クラブ以外のメディアや県民の傍聴を許さず議事録もないという不透明な状態が今も続いている県議会議会運営委員会(溝渕健夫委員長)の委員に公開問題についてのコメントを掲載します。
 
溝渕委員長(自民党)
−−なぜ非公開なのか。 
溝渕 高知民報に取材を許すと、何十社も取材にきて収拾がつかなくなるので、今までどおり県政記者クラブだけということだ。
−−県民も傍聴できないのはなぜか。
溝渕 塚地委員(共産緑心)は県民にも公開すべきという意向だったが、議運全体では今まで通りということになっている。何か特別なことがあれば公開も考えるが、今のところはこれまでどおりだ。

池脇純一副委員長(公明党)
−−議運の公開について取材したい。
池脇 あの通りだ(6月13日の議運のこと)。 
−−13日の議運では「これまで通り」というだけで理由についての議論はなかったのではないか。
池脇 あの通り。
−−それが正式な回答ということでよいか。
池脇 構わない。

清藤真司委員(南風) 
−−議運の公開についての考えは。
清藤 委員会を公開するべきというのはその通りだが、議運は議会の日程調整などをするところなので他の委員会と性格が違うのではないか。これまでの経過もあるなら非公開でもよいのかなと思った。
−−政務調査費など議会改革、意見書や請願の取り扱いなど県民にとって関心の高い議論もある。高知市議会では公開され、議事録もホームページに載っている。
清藤 まだ県議会にきて日が浅く把握できていないこともあるので、いろいろな意見を聞いてみたい。

坂本茂雄委員(県民クラブ)  6月13日の議運の時は、公開についての議論が正規の議題に入っておらず、いきなりだったので発言できなかったが、公開していくべきだと思っている。政務調査費についての議論を知りたい県民もいるはずで、その知る権利は保障すべきだと考える。

塚地佐智委員(日本共産党と緑心会) 県政記者クラブに取材させて県民が傍聴できないなどという理由などありえない。仮に公開に不都合がある内容がある時には秘密会にすればよいことで、早急に県民に公開されるべきだ。  

溝渕委員長の「高知民報に取材を許すと何十社も取材来て収拾がつかない」というコメントは、平成10年以降、高知民報の取材を認め、県民にも公開されている一般の常任委員会で、特段の混乱もなく委員会が運営できている事実を見れば説得力はまったくなく、議運だけを今も非公開にする理由にはなっていません。

また議運の性格は他の委員会と違うという見解については、議運は議会の任意の調整機関ではなく、地方自治法(109条の2)に定められた正規の公的な機関。議会の民主的運営を実現していくこと自体が、重要な地方自治と議会制民主主義の課題であり、その議論が県民の前に公開されるべきというのは当然のことではないでしょうか。