2007年6月24日

高知城北曲輪 「サーパス丸ノ内」 遺跡に杭15本打ち込み保存に配慮なし
 サーパス丸の内の予定地 遺構の核心部分を破壊して建物を建てる計画になっている
高知城北側の土地(旧JR土佐荘跡地)から出土された中世の遺跡の上に穴吹工務店がマンション「サーパス丸ノ内」の建設を予定している問題で6月17日、同工務店は丸の内2丁目町内会と「高知城北・土佐荘跡(北曲輪)の史跡化をめざす会」へ計画を説明しましたが、遺跡の保存にまったく配慮せず遺跡の核心部分に杭を打ち込む計画であることが明らかになり、「穴吹工務店が儲けさえすればよいのか」と厳しい批判の声があがりました。(図面はこちら)

同工務店の説明によると、建設を予定しているマンションは9階建(25戸)で、敷地の南側に寄せて建物を建て、遺構部分に杭を15本打ち込む計画とされています。

県から遺跡への配慮を求められていないのかとの質問に同工務店高知支店の担当者は「遺跡保存のための配慮を要請された記憶はない」と回答。

遺跡保存のための県との用地買い上げ交渉の経過については「高知新聞の報道では金額が折り合わず県が断念したたとあるが、金額は提示していない。金額の話に入る前に県が記録保存にすると連絡してきた」、「県が買ってくれればこんなことにはならなかった」と県が一方的に交渉を打ちきったということを強調。「県から買い取りの話があれば検討はする」とは述べましたが、9月1日から着工するという構えは崩しませんでした。

住民からは「高知県民にとってお城は特別な場所。城内にマンションを建てること自体がおかしい」と反発の声が相次ぎました。