|
大差で早々と当選を決めた沢山保太郎氏(4月22日) |
高レベル放射性廃棄物最終処分場建設にむけた「文献調査」受け入れを最大の争点にしてたたかわれた安芸郡東洋町の出直し町長選挙が4月22日に投票され、調査撤回を訴えた沢山保太郎氏(63)が、独断で調査に応募し辞職した前町長の田嶋裕起氏(64)を大差で破り、高レベル放射性廃棄物処分場を拒否する東洋町民の意思がきっぱり示されました。
得票は沢山氏1821票、田嶋氏761票。投票率は89・26%でした。 当選を決めた沢山氏は、翌日23日、直ちに国と原子力発電環境整備機構(NUMO)に文献調査撤回を通告。東洋町は同処分場の建設候補地から除外されることになりました。
推進派の田嶋陣営は「応募イコール立地ではない」と主張。NUMOが告示直前に、タレント学者を呼んで安全性を強調したカラービラを配布するなど露骨な選挙干渉を行いましたが、田嶋氏の地元の甲ノ浦地区でも各戸軒並み処分場反対のステッカーが張り巡らされ、選挙最終盤には100人の運動員が沢山候補と路地を練り歩くなど、女性を中心にした反対派の圧倒的な運動で妨害をはねのけました。
沢山氏は当選直後の会見で「前町長の独断専行による文献調査応募という暴挙を、撃退する一歩を築けた。この問題では橋本知事と一心同体、共同戦線をはってやっていく」とコメントしました。
原田英祐・東洋町議の話 町民は国の誤った原子力政策によって町民が分断されてひどいめにあわされた。国とNUMOは敗色濃厚となるや田嶋氏を捨て無傷で逃げようとしているが、その責任は免れない。甘利経済産業大臣の責任もあわせて追及していく。 |