2007年4月24日

沢山保太郎・東洋町長が橋本知事と面談 「これからもご協力、ご指導を」

文献調査撤回を知事に報告する沢山東洋町長(4月24日)
4月24日に高知県庁で行われた沢山保太郎・東洋町長と橋本大二郎県知事の懇談でのやりとりの要旨を紹介します。

橋本知事 
おめでとうございます。

沢山町長 
突然お邪魔しまして。

橋本知事
 とんでもございません。

沢山町長 前町長が、知事に相談も了解も得ず、核廃棄物の問題について、独断的な行動をとり大変心配をかけたことをお詫び申し上げる。この問題では、知事が最初から最後まで、住民の意思を尊重するようになど住民のために配慮して、原環機構や政府に談判していただき感謝感動していた。ありがとうございました。

今回住民の意思により、核廃棄物の持ち込みに反対し、いかなる調査も受け入れないということで、町長選がたたかわれ、私が新しい町長に選出された。橋本知事の今後ともにご協力、ご指導をよろしくお願いします。

この問題が片づいたら、東洋町の苦しい事情もあるので、いろいろなご助言を頂きながら、健全な町政をやっていく。決して迷惑をかけるようなことはないと思うので、知事や県庁のみなさんにはよろしくお願いしたい。

橋本知事 田嶋前町長は、確かに事前の相談はなかったが、その都度連絡は頂いていたので、全く何の連絡もないままということではない。町としての県に対して報告はきちんと頂いていた。ただ町民に充分な説明もないままというところが、今日の事態を招いたと思うし、それを許している現在の国の制度そのものが、おかしいと思うので、今後もきちっと国に対して言っていく。

きびしい財政状況の中で、東洋町だけの問題ではなく、今後高知県や自治体がどうしていくのかという問題が根本にある。今回の問題での投票の行動は別にして、せっかくのこれまでの東洋町の、穏やかな暮らしが、賛成・反対で対立の構図になったことへのさびしさというしこりを引きずっていると思う。是非、平穏な町の暮らしを取り戻していくことに尽力いただきたい。県もどういう協力ができるかを考えていく。田嶋前町長に直接投げかけられはしなかったが、町としても一生懸命厳しい中で、なんとかしようと努力してきた。フェリーの問題もありながら、県としてもいろんな関係があって踏み込めないという問題もあった。町独自にどういうことができるのかと思い悩む中で、こういうことになってしまったと受け止める。

これからの地域をどう支えていくか、この問題とは別に、みんながしっかり受け止めて、取り組んでいかなければならない。

庁議でも、今度の問題は、核廃棄物が象徴的な出来事としてでたが、背景にある財政や地域の暮らしをどう守っていくかということが根本にあるわけで、それをどうやって力を合わせ取り組んでいけるかを、少しでも町民に示していくことが今回の選挙をより前向きなものに生かしていくことにつながると言っているが、回答があるわけではない。県をあげてそういう意識で考えていくので、フランクに提案や悩みを届けてほしい。

沢山町長 核廃棄物の問題は、原環機構・政府も収めてくれるようだが、最後まで慎重に油断せず、しっかり解決していきたい。その問題が解決した後、災害対策や産業復興など大きな問題があるのでご支援をよろしくお願いしたい。何事も知事の指導、了解のもとに町政を民主的にすすめていくことを誓う。今後ともよろしくお願いします。